目覚めればマフィアの十代目 日常編tre
ドゴ!
一気に間合いを詰め、胴に思いっきり竹刀を打ち込む。俺の動きについていくことが出来ない持田先輩はもろに俺の竹刀を食らい、さらに言えば自ら俺を貶めるために加えた竹刀のウェイトも手伝って気持ちよく吹っ飛んだ。んでもって壁にめり込んだ。・・・ちょっとやりすぎたかなー・・・。持田先輩白目剥いちゃってるよ。
「・・・せんぱーい・・・生きてますかー?」
つついてみたらぴくぴくしてた。あ、生きてる。
「・・・んで、判定は?」
「あ、赤!」
よし。後が面倒だから教室戻ろう。
「お疲れ様でした。コレ何処片付ければいーですか?」
そう言って竹刀を突き出せば最初に先輩数人がかりで運んでいたのが冗談だと思ったのか剣道部員の人が一人で取りに着たから、はい、と渡したら思いっきりこけた。当たり前だよねー。普通にピーkgはあるよ、これ。
「さ、京子、花。教室戻ろー。今頃先生泣いてるよ。」
「うん!やっぱちゃんは凄いね!」
「・・・あんたマジで人間?」
失礼な。
「やぁ。」
「あ、恭弥。」
空気が凍った。
「・・・君は本当、トラブルを引き寄せるよね。」
「俺のせいじゃない。あそこで伸びてる奴に言って。」
売られた喧嘩を高額買取しただけだもん。
「・・・まぁいいよ。今日はに免じて見逃してあげるけど次、こんなことがあったら、」
チャキ
「咬み殺す。」
見物していた人たちが蜘蛛の子を散らすように散っていく。わー・・・おもしれー・・・。
「君達も早く教室に戻りな。アレは僕が片付けておいてあげる。」
「はい!」
「・・・ほどほどにね?」
とりあえず、恭弥の怒りに触れることなく治まった。本当、恭弥は俺に甘いなぁ(苦笑)。