目覚めればマフィアの十代目 日常編quattro
「ねぇちゃん!今日転校生が来るんだって!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へぇ――――――――。」
「・・・あんたなんか物凄くいやそうね。」
「ソンナコトナイデスヨー。」
「説得力無いわね。」
アレから数日。球技大会は・・・まぁアレは男子のほうだったからスルーされた。そしていよいよ来たかと言うこの日。
「・・・はぁ。」
思わず溜息がこぼれた。
「イタリアに留学していた、転校生の獄寺隼人君だ。」
朝のSHRで先生に紹介された彼はそりゃもう素晴らしい感じに「世の中全て敵」オーラを発していた。周りで女子がファンクラブがどうとか言ってるけどスルーだ。皆不良がかっこよく見えるお年頃なんだろうな。因みに京子は何かニコニコしてる。・・・多分何も考えて無いな。なんて思いながら視線を戻したら、
ギロッ
睨まれた。や、知っていたけどさ・・・。
「獄寺君の席はあそこの・・・獄寺君?」
担任の声を無視してズンズンとこちらにやってくる獄寺隼人。
「(・・・スリー・・・ツー・・・ワン・・・)。」
ズザッ←思いっきり後ろに下った(椅子ごと)。
ガ←獄寺が机を蹴った。
『おー!』
パチパチパチ
え?そこ拍手するところ?クラス全員に突っ込みたい。
「・・・沢田の知り合いか?」
「んにゃ。全然。」
「ありゃ絶対不良だな。」
「・・・ていうか沢田に手ぇ出すとはな・・・風紀委員に喧嘩売ったな。」
あはは・・・否定できません。風紀委員というか恭弥に喧嘩売ったって感じだよね。
当の獄寺隼人はといえば俺が避けたことが物凄く気に食わないといった顔で俺を睨みつけて先生が示した席に着いた。・・・だから睨むな。視線が痛ぇよ。
休み時間。トイレに行って戻ろうと思ったら不良に絡まれました。しかも、
「おー痛。」
「骨折しちまったかも。」
何処のチンピラだよと言うセリフを吐いて。それくらいで骨折とかどんだけ骨密度低いんだよ。
「おい、聞いてんのか?!」
「・・・あーすいませんでしたー!」
めんどくさいんでダッシュ。
校舎裏。・・・この辺”原作”通りに進んでるなぁとか思いつつ大きく溜息を吐いてみる。
「目に余るやわさだぜ。」
脇から声がした。・・・本当にめんどくさい。