目覚めれば暗殺部隊のボス uno

・・・あぁ、死んだな。
何の疑問もなく俺、(♀)は思った。何でわかるかってなんとなく感覚でわかるもんだよ。因みに死因は巷で流行の新型インフルエンザというやつだ。職場の人間の家族がかかったとか言ってたから用心はしてたんだけどね。
熱が出て病院行ったら新型判定。嬉しくない。そして案の定悪化させてお陀仏。あぁ次はもうちょっと長生きしたいな、なんて。。享年二十五歳。そこで俺の意識は途切れた。

人間、三歳ぐらいから自我がはっきりしてくるって言うけど、(おそらく)二歳ぐらいには既に自我というものが目覚めかけていた自分はどうなのだろうか。そして、さらに言えば前世の記憶があるというのも考え物だよな、とつくづく思う。
今俺がいるのはスラム街。しかも此処はイタリアらしい。what?イタリア語なんてさっぱりなはずなのに、幼児の脳って凄い。スポンジが水を含むが如くたくさんのものを吸収する。既にイタリア語は完璧だ。俺凄ぇ。
そしてさらに気付いてしまったこと。自分があの『家庭教師ヒットマンREBORN!』のキャラの一人であるXANXUSのポジションにいるということ。あれ、あの所謂『成り代わり』ってやつですか?よりにもよってXANXUS様ですか?うわー。神様そのチョイスはどうなのですかとちょっと小一時間ほど問い詰めたい気持ちで一杯だ。

そして運命の日。俺が、ボンゴレファミリー九代目、ティモッティオさんと引き合わされる日。母さんが「今日は人と会うのよ。」と言い、俺をそのときの精一杯に小奇麗にする。
約束の場所で引き合わされた老人に母さんに促されて炎を見せれば老人―ボンゴレファミリー九代目―は少し悲しそうな顔をして俺を抱きしめていった。
「君は、私の子だよ。」
あぁ、この人は優しすぎる。その優しさが、人を、傷つけることを知らない。
ザンザス様成り代わり!なんかもういろいろと捏造万歳!
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