そして次の日。
「う゛ー・・・どうやって渡そう・・・。」
結局あのあとルキアに白哉の好みなどいろいろと聞き出し、あちこち店を回って、選んだのが桜の花をかたどった文鎮。
アクセサリーなどいろいろと迷ったが、白哉は付けてくれないだろうと思い、普段使えるものを選んだ。
桜の花にしたのは白哉の斬魄刀が『千本桜』だから。
そして現在、は六番隊の扉の前でもうすでに30分ほど佇んでいた。
「う゛ー・・・よし!」
散々悩んだ挙句扉を叩こうとしたそのとき、
「何用だ。」
「うひゃぁ!!」
白哉が扉を開けた。
「くくくくく朽木隊長!!?どどどどどどどうしたんですか!!」
どもってるどもってる。
「30分も他の隊のものの霊圧があれば不振にも思うだろう。」
そりゃそうだ・・・。
「あ・・・えと・・・あの・・・。」
プレゼントを渡したくてしょうがなかったのにいざ向こうから出てこられるとどうしていいのかわからなくなってしまい、はパニックになっている。
「用がないなら早々に自分の隊に戻れ。」
そう言って白哉が中に戻ろうとしたとき。
「あの!朽木隊長!!」
「なんだ。」
「お誕生日おめでとうございます!これプレゼントです!!」
言った。一気にそう言ってプレゼントを強引に白哉に押し付けるような形で渡すと、
「それでは失礼しましたー!!」
猛スピードで廊下を駆けて行った。
「隊長ー、なんかありましたー?」
そこへ他の隊へ書類を届けに行っていた恋次が戻ってきて、扉のところで立ち尽くす白哉に声をかけた。
「・・・いや・・・なんでもない。」
そう言って白哉は中に戻った。
あとに残された恋次は頭にクエスチョンマークを浮かべていた。
その後、白哉の机では桜の形の文鎮が大切に使用されていた。
「ルキア!ルキア!白哉さん、あれ使ってくれてるかなぁ?!」
「さぁ、私は知らん。」
「わー!ルキア冷たいー!!」