Green and Blood〜act13〜
しばらくして。そろそろ次に行こうかと席を立とうとしたそのとき、
「アリスー!ー!」
「ぐお!?」
何かが突進してきた。・・・何かはわかっているが。
「酷いですよー、僕何か気に入らないことしました?!ねぇ?!答えてくださいー!(泣)。」
「とりあえず離れろ。変態シロウサギ。」
「ぐぶ!」
右ストレート。ペーターは地面に伏した。
「ふー・・・。僕こいつ嫌いだ・・・。」
額に血管が浮き出るくらい怒っている。もう生理的に受け付けないとかそういうレベルでもなくなってきている感じがひしひしと。
「大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。ちょっと抱きしめさせて。」
心配そうな表情のをぎゅーっと抱きしめる。
「あー・・・癒されるー・・・。」
ほーっと息を吐くにまた物凄いものを見たという顔をしているアリスとビバルディ。
「・・・凄いわ・・・。」
「・・・やるのぅ・・・。」
「よし。アリス、そろそろ行こう。」
「あ、うん。じゃぁまたね、ビバルディ。」
そう言って手を振り、その場を去ろうとしたそのとき、
「ちょっと待ってください!さっきからその猫はなんなんですか?!僕のにべたべたべたべたと・・・。離れてください!!」
チャキと音がしてに・・・というかに銃が向けられる。
「・・・に銃なんか向けないでくれるかな。このこは僕の大切な友達なだから。」
を抱きしめ、さらにぎゅーっと抱きしめる。のしっぽは嬉しそうに揺れている。
「・・・このこを殺そうなんてしたら僕は絶対あんたを許さないから。」
本気で睨みつけられてペーターはしゅんと耳を垂れる。
「・・・わかりました・・・あなたがそう言うのなら・・・。」
ペーターは銃をおろし、うなだれる。
「・・・じゃ、行こう。アリス。」
「あ、うん。」
ハートの城を後にした。次に目指すはクローバーの塔。