Green and Blood〜act14〜
クローバーの塔に到着。そして目の前で盛大に吐血する眼帯男には大きな溜息をついた。
「・・・まんま『クローバーの塔』って感じだな。」
そう呟きながらアリスに案内されて芋虫ことナイトメアのいる部屋へと向かっていた。
「・・・、ナイトメアに会っても・・・あんまり驚かないでね?」
「は?なんで?」
「会えば解るわ。」
なんだか遠い目をするアリスに首をかしげる。
「・・・まぁいいか。」
そんな会話をしているとナイトメアの部屋にたどり着いた。
「どうぞ、お入り。」
扉の前に立ち、ノックをしようとアリスが手を上げると同時に部屋の中から声がかかる。その声にアリスは眉間に皺を寄せながらも扉を開く。
「やぁ、ようこそ、アリス。そして。」
「なんで僕の名前を・・・あぁそういえばあの変態シロウサギが言ってたな・・・僕の部屋をこの世界の繋げたのは芋虫だって。あんたが芋虫か。」
「私は芋虫じゃない!蓑虫だ!」
「どっちだって変んないし。蓑虫だって中味は芋虫じゃん。」
ザックリ。もう、音が聞こえてきそうなぐらいザックリと。
「・・・うぅ・・・私は・・・私は嫌われているのか・・・そうなのか・・・う・・・ショックで気分が・・・吐く。」
「のわ!」
いきなり目の前で吐血するもんだからは思いっきり後に飛びのく。
「・・・驚くなってのは・・・このこと?」
「えぇ・・・これがナイトメアのデフォルトなのよ・・・。」
目の前で盛大に吐血するナイトメアを凝視しながら呟くと、アリスがまた大きな溜息をついた。