Green and Blood〜act17〜

森に戻るとボリスとピアスはの荷物を穴が開きそうなぐらいの勢いで睨みつけている。因みにアリスは既に帽子屋屋敷へ帰還済み。
「ボリス、ピアス・・・そんなに睨み付けなくても荷物はどこにも行かないから・・・。」
「お帰り!ねえねえ!はここに滞在するんだよね?!」
苦笑しながら声をかければ、ものすごい勢いでこちらを振り向く。
後に花が見えそうな勢いで飛びついてきそうなピアスにが威嚇するような声を出す。
「ピ!」
「お嬢様につか付かないでください!汚らわしい!」
しゃー!!とシッポの毛を逆立てて威嚇する。ピアスはブルブルと震えている。
「にゃ・・・にゃんこ・・・!にゃんこが増えた・・・!!」
もう、今にも泣き出しそうな勢いだ。
「ふふ。、もういいよ。」
そう言って頭をなでてやれば警戒心むき出しだったシッポをたらしてごろごろと喉を鳴らす。
「よしよし。ボリス、ピアス。残念だけど僕はここには滞在しないよ。クローバーの塔に滞在させてもらうことになったから。」
「「えー!」」
ものっすごく不満そうな声を上げられては苦笑する。
「そう言うなって。たまに遊びに来るから。」
荷物の入った鞄を担ぐ。
「んー・・・ならいいんだけど・・・ま、会合もあるしなー。」
「会合?」
「そ。会合。アリスから聞いてない?」
「あ・・・そんな事も言ってたな。クローバーの塔でやるっていうナイトメア主催の会合か。」
「そ。・・・ま、会合っつってもなんか決まることのほうが奇跡だけどなー。」
ボリスの言葉にあぁ、と思い出したように呟く。
「あぁ、それは・・・なんていうか・・・わかる気がする。」
アリスから聞いた話を思い出す。一回目の会合も顔合わせだけだったのに既にぐだぐだだったらしい。まぁ面子が面子だからまとまるものもまとまらないだろうと苦笑する。
「ま、とにかく。遊びにも来るし、会合でも会えるんだ。そんな文句言うことじゃないじゃん。」
な?と言えば二人とも納得したような納得していないような顔をする。
「そいじゃ、僕達はそろそろ行くな。次に会えるのは・・・会合かな?」
「おう、じゃーな、。」
「ばいばーい。」
ひらひらと手を振っては森を後にした。
やっと塔での生活が始まります。
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