Green and Blood〜act25〜
グレイが外出中なその日。部屋にはナイトメアとの二人だけ。処理の終った書類と終っていない書類の仕分けをしながら、ふと思ったことを口にした。
「・・・なぁ、ナイトメア。そういえば、グレイが悪いやつってどういうことだ?」
顔を上げると抜き足差し足忍び足で逃げ出そうとしているナイトメアの姿が。
「・・・くぉら(怒)。」
ガシ
「グフ。」
ズルズルズル・・・と襟首をつかんで引きずり、机に向わせる。
「逃げるな、阿呆。」
不満そうな顔のナイトメアに容赦の無い一言。
「私はアホではない・・・偉いんだ・・・。」
「偉い人は仕事から逃げようなんてしないよ。」
ザックリ。
尊敬されていないのか・・・と凹むナイトメアを無視して先ほどの質問をもう一度。
「・・・ん・・・グレイは悪いやつなんだ。今はだいぶ落ち着いているがな。昔は凄かったんだ。」
「へー・・・。」
あのグレイが?悪い奴?想像出来ない。
あの穏やかなグレイの悪いところを想像しようとして・・・う゛ーと頭を抱えて唸る。
「だから君はだまされているんだ。グレイよりも私の方が・・・!」
「病弱すぎて今にも死にそうなくせに病院行かないガキみたいなやつが何をほざく。」
グッサー!
「グハッ!」
「おわ!」
吐血し始めたナイトメアの机から間一髪書類をよける。
「吐血してもいいけど・・・いやよくないけど・・・書類は汚すな・・・。」
そんなやり取りがグレイが帰ってくるまで続いた。
グレイは悪くてもカッコイイからOK(爆)。
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