Green and Blood〜act22〜

―夢を見た―
幼いころの懐かしい夢。
そのころの僕は『私』だった。
大好きな兄と一緒に両親に連れて行ってもらったピクニック。
みんな、笑っていた。父も、母も、兄も、僕も・・・。
しばらくして、僕は『僕』になった。キッカケはなんだったんだろう?
あのころは楽しかった。
―アノコロハ?―
―イマハ?―
そんなギモンが浮かび上がった途端、両親と兄の姿が遠ざかっていく。

え?待って!兄様!母様!父様!

叫ぼうとするが声が出ない。

待って!!置いて行かないで!!お願い!!

―ヒトリ ニ シナイデ!―

「お・・・さ・・・!お嬢様!!」
「!ハァ・・・ハァ・・・・・・?」
は自室のベッドで目を覚ました。
「大丈夫ですか?お嬢様・・・凄くうなされてましたが・・・お嬢様?」
ギュウ
を思いっきり抱きしめる。
「・・・お嬢様?」
「大丈夫。・・・しばらく・・・このままでいさせて・・・。」
「・・・はい。お嬢様がお望みならば。」
はもう一度眠りにつくまで、を抱きしめていた。
ナイトメアの記憶改竄は例に洩れずされています。
結構行き当たりばったりな設定なんでどうなるか分かりません(え)。
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