Green and Blood〜act27〜

がこの世界にやってきて初めて―この世界では二回目の会合が始まる。
。君の服だ。」
「は?」
会合前日。グレイから大きな箱を渡されたは間抜けな声を出した。
「聞いていなかったのか?明日は会合だ。」
「うん。それは知ってる。知ってるけどなんで服・・・。」
渡された箱を見下ろして頭に?マークを浮かべる。
「・・・ナイトメア様から聞いていないのか?君にも会合の進行などの手伝いをしてもらうんだが・・・。」
「聞いてない・・・。」
頭を抱えるにグレイが苦笑する。
「すまないな・・・。とりあえずそのつもりでこちらは準備をしていたのだが・・・。」
「あぁ、それくらいなら大丈夫。でも、僕・・・これでよくない?」
自分の姿を確認。
「駄目と言うわけでもないが・・・まぁ、アリスも着替えてくるぞ?」
「アリスも?・・・うーん・・・そっか。じゃぁ、着替える。僕だけ着替えなかったらなんかアリスに恨まれそうだ。」
「とりあえず着てみてくれ。ナイトメア様が用意したんだが・・・。」
「あ、うん。わかった。」
そう言って箱を持って自室に戻った。

数分後。

ナイトメアー!!!

「な?!」
ダダダダー!!
物凄い足音と共に絶叫が響き渡る。
バン!
「ってめぇ!なんだこれー!!」
今にも殴りかからんばかりの勢いでナイトメアの部屋に入ってきたの姿は・・・黒地に赤い薔薇の華の模様のついた着物。いつもチェーンリボンでくくっていた髪はアップにしてこれも同じく薔薇の華のモチーフのついた簪。
「ま、待ってください様!」
待ってられっかぁ!!
後から草履を持って追いかけてくる部下の一人(女)に青筋を浮かべながら突っ込み返す。
「わぁvお嬢様、よくお似合いですよv」
「サイズのほうは問題ないみたいだな。」
「私の見立てに狂いは無かったな。」
三者三様な感想。
他人事のように言うなー!!(号泣)。つうか着物なんて何処から調達してきたんだよぉ(泣)。」
突っ込みを入れて、
「うわ!」
足袋を履いて草履を履いていなかったは盛大にこけた。が・・・、衝撃が無い。そろそろと顔を上げれば目の前にグレイの顔。
「うわぁぁぁぁぁぁ///。」
「あ、すまない。」
グレイに抱きとめられていることに気が付き、思いっきり後に後ずさり、
ズベ
「ギャウ。」
尻餅をついた。
「あたたた・・・うひゃぁ!」
「・・・まったく・・・履物も履かずに走るからだ。とりあえず履物くらい履いてくれ。」
「う・・・ういっす。」
お姫様抱っこで近くのソファーに座らされ、部下(女)が持っている草履を履かせられる。その間中の顔はずっと真っ赤だ。
「・・・見ているこっちが恥ずかしいな。」
「まったくです・・・。」
草履を履かせられ、落ち着きを取戻したはソファーから立ち上がると、ずんずんとナイトメアの前に立ちはだかる。
「ナイトメア・・・なんだ・・・これは・・・。」
着物の袖を広げて呟く。ただし、その顔には青筋が浮かび、目が据わっている。
「そ・・・そういう割にはちゃんと着ているじゃないか・・・。」
「部下5人に押さえつけられたんだよ・・・(怒)。」
渡された箱を持って部屋に入ろうとすると後ろから部下(女)5人に『お手伝いいたします!』と抑えられ、着せ替え人形のごとく着替えさせられたのだ。
「何が悲しくてこんな着物を・・・!」
もう半泣き。こんなの似合わねぇよ・・・!と嘆く。
「そんな事は無いぞ。とてもよく似合っているよ。」
「・・・視力はダイジョウブデスカー?グレイサン?」
思わず敬語。そして片言。
「両目とも2.0だ。・・・その疑いの目は止めてくれないか。」
の目は”僕にこんなの似合うはずがない!”と言っている。重症だ。
「本当によく似合っているよ。」
「う゛・・・///」
素で言っているらしいグレイにそういわれれば、は顔を真っ赤にする。
「明日はそれを着なさい。いいね。今日はとりあえず着替えてきなさい。」
「・・・はい。」
ぽんぽんと頭を撫でられ、は顔を赤くしたままふらふらと扉に近づき、
ゴン
ぶつかった。
・・・?」
「あぁ・・・うん・・・大丈夫、大丈夫〜。」
あはは、と笑いながらも相変わらず足元はふらふら。その場にいた全員が「本当に大丈夫かよ」と思ったとか思わなかったとか。

次の日から始まった会合に言われたとおり、与えられた服で出席し、いろんな人(主にペーター)に追い掛け回された。
着物なんてどっから持ってきたんだという突っ込みはナシで(笑)。
闇猫の趣味です。はい。なんていうかね、極妻みたいな恰好をさせたかった(え)。
なにかいろいろと間違ってる感が否めませんが・・・。
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