Green and Blood〜act32〜
「・・・いー加減薬飲めよ。」
「い・やゴフゥ!」
「・・・。」
今日もナイトメアが盛大に吐血している。
「ぐっ!お前らは・・・離せ!!!!その手に持っているものをどうにかしろー!」
前回同様、グレイに後ろから羽交い絞めにされ、目の前にはニコニコと薬瓶を持つ。
「ナイトメアがおとなしく薬を飲んでくれればこんなことしなくてもいいんだぞー?」
「そうですよ、ナイトメア様。あなたがおとなしく薬を飲んでくれれば俺たちはこんなことしなくてもいいんですから。」
「いーやーだー!」
羽交い絞めにされたまま往生際悪くじたばた暴れるナイトメアにもグレイも大きなため息をつく。
「いー加減に・・・しろ!」
「グ!」
・・・
「ゲホ!ゴホッゴホ・・・ゲホ!」
いい加減しびれを切らしたはナイトメアが暴れるのもお構い無しに薬瓶をナイトメアの口に突っ込み、無理矢理薬を飲ませた。その結果。器官に入ったようで、吐血はしないものの盛大にむせた。
「・・・やはり無理矢理だったから器官に入ったのか?」
「でもああでもしないと薬飲まんぞ、あいつ。」
「いや、しかし、嫌がっているのを無理矢理というのは・・・。」
「甘やかしちゃだめだよ、グレイ。甘やかしたらナイトメアのためにならない。」
苦しそうに咳き込むナイトメアをよそにとグレイはわがままな息子を持つ夫婦みたいな会話を繰り広げている。
「・・・お前ら・・・その子育て真っ最中の夫婦みたいな会話はヤメロ・・・ゴホ!」
青白い顔をさらに白くしながらにらまれてもあんまり怖くない。というかナイトメアににらまれても最初から怖くない。そんなことを考えながらはポツリと爆弾を投下した。
「・・・僕、どうせ結婚するんなら・・・グレイみたいな人がいいなー・・・。」
「「!」」
グレイとナイトメアはその爆弾発言にフリーズするが、当のは気づいてない。爆弾を投下するだけ投下して、ナイトメアが無事(?)薬を飲んだことに満足して自分の仕事に戻った。
いつまでたっても動かない二人を不振に思ったに声をかけられるまで二人はフリーズしたままだった。