日本人のココロ
はバスルームから出てくる頭にタオルをかぶったまま、ボスンとベッドに横たわる。
「どうしました、お嬢様。」
「・・・でかい湯船で思いっきり足を伸ばして風呂に入りたい・・・。」
塔の部屋についている湯船はユニットバスだから確かにちょっと狭いかもしれない。
「・・・どっかに大っきな銭湯みたいな所無いかなー・・・。」
「とりあえず髪乾かしてください。風邪をひきます。」
お母さんがいる。
思ったけど口には出さなかったである。
「あるわよ。お風呂。」
「あんの!?」
アリスを誘って休憩時間に街のカフェでお茶をしながらなんとなく思いついて話を振ってみたは返ってきた答えに自分でびっくりした。
「えぇ。帽子屋屋敷に。大浴場。」
「・・・必要性がわからない・・・。」
びっくりしすぎて口が開きっぱなしだ。
「ブラッドに許可とってみる?というかだったら遊びに来たついでに勝手に入っても何も言われなさそうよね。」
「・・・喜んでいいのかな・・・一応言ってみてくれる?俺もナイトメアとグレイには話さないと。入れるなら入りたいな。大きなお風呂。」
「・・・ナイトメアとグレイ・・・絶対反対しそうよね・・・とりあえずこっちは話しておくわ。二人の説得がんばって(苦笑)。」
「・・・あぁ。」
「おぉ・・・大浴場だ・・・!」
アリスとお茶をしてから三時間帯後、は帽子屋屋敷の大浴場に立っていた。三時間帯後だったのは説得に時間がかかったからだ(主にグレイの)。
「凄いわよねー。私も始めてみたときはびっくりしたわ。」
そんなアリスの言葉も右から入って左に抜けている。もうの意識は目の前のでっかい湯船に釘付けだ。目がキラキラしている。
「・・・?」
「お風呂ー!」
、突撃です。
「ふはぁ〜・・・極楽極楽ぅ〜。」
「・・・親父くさいわよ。」
そのまま風呂に頭からダイブしそうな勢いで突っ込もうとしたをなんとか落ち着かせ、途轍もなく幸せそうな顔で湯船に浸かっている。
「だってこんなに広いお風呂久しぶりなんだもんv」
えへーvと笑うはいつものしっかりしたお姉さんという雰囲気は何処へやら。子供のように嬉しそうだ。
「・・・でもなんでお湯がピンク?」
「・・・そこはまぁ・・・突っ込まない方向で。」
「了解。」
その後。双子が乱入してきたり、それを追いかけてエリオットが入ってきたり、気が付いたらブラッドが酒持ち込んでいたりとなんだか混沌な空間と化していた。
「・・・ナイトメア様・・・。」
「・・・あぁうん・・・わかった。わかったから殺気をしまってくれ。」
その五時間帯後。クローバーの塔に帽子屋屋敷と張れるくらいの立派な大浴場が出来上がっていたとか。
(凄!)(これでわざわざ帽子屋屋敷に行かなくても済むだろう)(うん!ありがとうグレイ!ナイトメア!)
最初に思いついたのが「
お風呂!」でした(え)。
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