Green and Blood〜act6〜
ギャーギャー
それから二回ほど時間帯が変った。その間中離れろ、離れないとやりやっている二人をは呆気にとられながら見ていた。
「えーと、アリス?そちらはアリスの彼氏?」
「そうで「違う!」
即答。力いっぱいの否定にペーターはちょっと(ちょっとだけ)凹む。そんなペーターを引っぺがし、アリスは大きな溜息を一つ。
「はぁ〜・・・さ、行きましょ。」
「あ、うん。」
アリスに手を引かれ、その場を離れようとすると、
「待ちなさい。僕のアリスを何処に連れて行く気ですか?」
チャキという音がしての背中に銃が突きつけられる。
「ちょ!ペーター!やめなさい!」
「あぁ、アリス。ちょっと待っててくださいね。こいつをさっさと始末して二人きりでお茶会をしましょう。」
「人の話を聞け。」
ゴーイング・マイ・ウェイなペーターの言葉には溜息を一つ。
「なぁ、アリス。この国の住民はみんなこんななのか?」
「人の話を聞かないあたりは・・・ほぼ全員に共通ね。」
例外もいるけど。
そう呟き、苦虫をつぶしたようなアリスの顔を見ても苦笑しながら顔だけペーターのほうを振り向く。
「えーと・・・ペーターさん?僕がアリスをどこかに連れて行くんじゃなくて、僕がアリスに案内してもらうんですけど・・・。」
「アリスと一緒にいる時点で既に僕にとっては死に価するんで・・・!」
「は?」
先ほどまでの冷酷な表情から一変、アリスを見つけたときのような背中に花を背負った満面の笑みに早変わり。
「ー!心配したんですよー!」
ガバァ
「うぉ!」
「!」
ウサギさんの愛情表現は過激でした。
うちのペーターはひたすらウザイです(爆)。
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