好きなものはかわいいもの!
「み・つ・く・にー!!」
「きゃーvv」
物凄い勢いで埴之塚光邦はどこからとも無く現れた女子生徒に抱きかかえられ、拉致られた。
『・・・。』
残されたホスト部メンバーは二人を除いてその光景を唖然と見送った。そして一番最初に口を開いたのは以外にもモリ先輩。
「・・・久々だな・・・。」
ポツリと呟かれたその言葉に環、光、馨、ハルヒは思いっきりモリ先輩に振り返る。
「モリ先輩、先ほどの彼女をご存知で。」
「・・・幼馴染だ。」
『は?』
思いっきり間抜けな声を出す四人に慣れた様子で(実際慣れている)鏡夜が補足説明。
「。道場の一人娘にして十代目跡取り。埴之塚家、銛之塚家とはその関係で交流が深いらしい。3-B所属。得意科目は家庭科。口癖は「かわいい!」。その言動からも分かるように、彼女は世間一般にかわいいと言われるものが大好きらしい。」
そこまで言って確認を取るようにモリ先輩に視線をやれば、その通りだと言うようにこくりと頷いて、
「・・・特に光邦と靖睦はのお気に入りだ。」
ことさらにハニー先輩は気に入られている様子で三日に一回は道場に奇襲が掛けられるのだそうだが、ここ一週間は無かったらしい。
「「なんで?」」
「次期当主として、交流のある道場に挨拶回りに行っていたらしい。その間、学校も休んでいた。」
その禁断症状だろうと言うモリ先輩に、そういうもんなのかと、妙に納得してしまう。
「・・・あの様子だと多分・・・今日は戻ってこないな。」
最後にモリ先輩が呟いたとおり、ハニー先輩と椿は、その日戻ってこなかった。
いろいろと突っ込みどころ満載です!(爆)。
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