着せ替え狂想曲
家に帰ったら何故か父親と幼馴染が笑顔で談笑していた。
何でいるんだろう?とか、父さん仕事は?とか、いろいろと突っ込みどころは満載だけどとりあえず。
「ただいま。」
「「おかえりハルヒー。」」
笑顔でハモった。
ついでに、
「・・・その手に持っているものは何?」
靴を脱ぎながら、嫌な予感を駆け巡らされながら尋ねればさらに笑顔を深める二人にさらに嫌な予感。
「「ハルヒに着せるための服v」」
予感的中。
別に服を着替えるのはいい。そこは。だがしかし、
「・・・この量はナニ?」
物凄い服の山。どうしたんだと突っ込みを入れたくなる。十着や二十着ではない。ざっと五十着はある。
「ん?メイちゃん作が三十着、バーゲンでハルヒに似合うと思って勝ち取ったのが十着前後。あとは常陸院に押し付けられたの。」
わぁ・・・。
「っていうか、メイちゃんと面識あったんだ。」
「うん。こないだ友達になったよ。」
メイちゃんが服作ってあたしがヘアメイク担当してファッションショーしようね!って約束したのv
と凄くいい笑顔で語る幼馴染に苦笑が漏れる。
「そういえばってヘアメイクアーティスト志望だったもんね。」
「そーよvだ・か・ら♪」
ずいっと服を持って迫ってくるにちょっと後ずさる。父親は父親でにこにこと静観している(むしろ楽しんでいる)。
「あたしの練習に付き合ってねvハルヒv」
「え―――!」
そのあと服をとっかえひっかえ着替えさせられ、さらにメイクもされて写真を大量に撮られた魂の抜けたようなハルヒの姿があったが、逆には物凄く満足そうないい笑顔だった。