久しぶりに体調がいい。毎朝やって来る主治医に外出許可を貰った。入学してから数回しか袖を通していない制服に身を包み、外に出る。久しぶりの、学校。もう放課後だけどね。
「(兄さんが部長なんて・・・部はちゃんと回っているんだろうか・・・)。」
兄さんが部長を務める”ホスト部”という、何やってんのと突っ込みを入れたくなる部活(それでもお嬢様方には人気があるらしい)の活動場所である第三音楽室へと向かった。
音楽室はさすが楽器を扱う場所だけあって防音設備はばっちりだ。中の音はぜんぜん聞こえない。覚悟を決めて扉を開けると、
『いらっしゃいませ。』
バタン
・・・条件反射で扉を閉めてしまった。俺としたことが、物凄く動揺している・・・。な・・・なんだあのキラキラしい集団・・・しかも中心に我が兄がいた気がするのは気のせいだと思いたい・・・思わせt「あぁ!!じゃないか!」
いろいろ思考回路が超高速で今の状況を処理していたら勢い良く扉が開いて兄さんが飛び出してきた。
「お前体調は大丈夫なのか?一人で来たのか?あぁ、熱でも出したらどうするんd「落ち着け。」ぐふっ!」
抱きついてきた兄さんのみぞおちに一発かまして黙らせておく。
「久しぶりだな、。」
「鏡夜、久しぶり。これどうにかして。」
「・・・まぁ、いつものことだがな。」
鏡夜は溜息をついてモリ先輩、と一言声をかけると向こうで初等部にしか見えない先輩(兄さんに写真を見せてもらった)を引っ付けたままモリ先輩が兄さんを引きずって行ってくれた。
「とりあえず入れ。」
「お邪魔しまーす。」
部活中の音楽室に入ればテンションの高いドッペルゲンガーズ(笑)に絡まれ、ハニー先輩にケーキをやたら勧めらた。更に復活した兄さんを鏡夜が牽制し、モリ先輩が連行。ハルヒ君が毒舌でトドメを刺すという素晴らしい連携プレーを披露してくれた(拍手)。
いつもは家のベッドの上で一人、学校から(父さんの権力で)先生を呼んで勉強をするだけの毎日。それでも勉強できるだけいいと思うし、兄さんも父さんも、使用人たちも優しい。それだけで、僕は幸せだと思う。
「(でも)。」
やっぱりこうやって学校に来て、こんな僕を”友達”と呼んでくれる人たちと笑うことが出来る。それは、とても、幸せだ。・・・まぁ、
「〜(泣)。」
「ウザイ!」
このブラコンはどうにかして欲しい(苦笑)。
ブラコン環(爆)。
タイトルは一応フランス語です。かなり適当です。『ブラザーコンプレックス』のつもり。
石は投げないで・・・!
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