「ちわーっす。」
さーて何て言いましょうかね。
第三話〜ご報告いたします〜
「おやさん、今日はどうしたのですか?」
お母様にあんなこと言われてしぶしぶだがひよこやに来てみたら出迎えてくれたのは珍しく壱也さんだった。
「あれ?壱也さん、珍しいですね、お店のほうにいるなんて。今日は商談とか無いんですか?」
「私もそんなに毎日商談ばかりしているわけではありませんよ。たまには店のほうの様子も見ておかないといけませんしね。」
店先でそんなやり取りをしてあたしは壱也さんに案内されて奥へと上がる。
「それでさん。今日はどういったご用件で?」
「あ・・・えーとですねぇ・・・。」
なんていえばいいんでしょうかね・・・。
「あの、皆さん、うちのお母様にお会いしたことが無いとか・・・。」
「・・・あぁ。ええ、そうですね。お父様にはお会いした事はありますが、お母様にはお会いしたことはありませんね。」
それを聞いてあたしはハァ・・・と大きくため息をついてしまった。
「それがどうかしましたか?」
「いえ、それがですね・・・。」
壱也さんに聞かれてあたしは先日のお母様との会話をかいつまんで説明した。
「そうですか。なるほど。まぁ、私たちもさんのお母様にご挨拶に行かなくてはいけませんでしたしね。いい機会でしょう。わかりました。そういうことでしたら、また日を改めていつ誰がそちらにお伺いするかご連絡しますよ。」
「ありがとうございます。」
やっぱ壱也さんはいい人だ!
そんな感じで報告も終わり、あたしは家に帰る。
まぁ・・・誰がどんな順番で来るのか・・・その辺ちょっとドキドキものだけどね・・・。