ご対面〜皐月編参〜
「お母様、ひよこや五男、皐月を連れてまいりました。」
「お入りなさい。」
襖を開ければいつものお母様。・・・もー突っ込む気もございません。
「あら、ちゃん。お母様の態度がそんなに不満?」
「めっそうもございません!」
お願いだから心を読まないで下さいー!!!
「あら、読んでないわよ?」
読んでるじゃないですか・・・。そんな様子をちょっと顔を引きつらせた皐月がみている。
「・・・なんで・・・気合が必要なのか・・・なんとなくわかった・・・。」
「・・・でしょ。」
わかってくれればいいよ。うん。
「ところで皐月さん。」
「お、おう!」
いきなり名前を呼ばれた皐月は思いっきりびくついて背筋を伸ばす。
「あなた、お店のほうではどんなお仕事をしてらっしゃるの?」
「え・・・あ・・・えっと、仕入れとか配達とか・・・です・・・。」
おー、皐月が緊張してる緊張してるー。
ずっとそんな感じでお母様の質問に答える皐月を珍しいものを見るようにみてしまう。
そして例のごとくの食事会でも皐月はがっちがち。もーあたしは笑いをこらえるのが大変だった。
「・・・つ・・・疲れた・・・。」
帰り道。馬に乗りながらぐったりする皐月にあたしは苦笑する。
「お疲れ。なんで気合が必要か身をもって知ったでしょ。」
「・・・おう。」
ぐったり。あはは。たんと手綱持ってないと落馬するぞー(苦笑)。
「・・・お前・・・よくあの母親についていけるな・・・。」
「・・・うん・・・もう・・・あれは・・・慣れだね・・・。」
あたしはもう、苦笑するしかない。
何はともあれ、今日も一日無事終了。
あと・・・3人ですか・・・。