唐突過ぎやしませんか?
それから一年。毎週末、長期休みごとにひよこ屋に通い(実家に帰るよりひよこ屋に行くほうが多いくらい)、デートと言うかそれぞれ二人で出かけもした(それをデートと言う)。その中でなぜか強いと出かける頻度が妙に多かったのは・・・物凄く意図的なものを感じてしょうがない。
そんな中でも今日のデート(もちろん相手は椎)。今日はあたしがいつだったかぼそりと「おもしろそー・・・。」と呟いた映画(ファンタジーアドベンチャーモノ)のチケットをいつの間にか手に入れていて。っていうかよく覚えてたなぁ・・・。一回、本当に小さい声で呟いただけだぞ。
そして映画の後のティータイム。映画館近くの喫茶店(映画の半券持って行くと割引になったりする)でまったりケーキ(あたしはスフレチーズケーキ、椎はビターチョコ)をつついていた。
「ねぇ、。」
「ん?」
ズーッとアイスレモンティーをすすっていたら、
「そろそろ僕と結婚する気になった?」
「がほっ!」
いきなりの爆弾発言に思いっきりむせた。
「大丈夫?」
「大丈夫じゃない!!いきなり何を「僕は本気だよ?」
にこにこにこ
・・・顔は笑ってるのに目が笑ってない・・・本気(と書いてマジと読む)だ・・・。
「だ・・・だ・・・だからってこんなところで言うことないでしょ!!///」
あーもう!!今絶対あたし顔真っ赤だ・・・!
「返事はすぐじゃなくていいよ。僕だってすぐ返事がもらえるなんて思ってないし。でも僕が本気だってことだけは覚えておいて。」
そう言って椎はガトーショコラの最後の一口を頬張った。