らぶ・あたっくは近所迷惑!act7

そして次の日。が爆睡している間に何か話し合いがなされたのかそうでないのか。御崎のキーボードを叩く音と太陰の布団を風で巻き上げる攻撃(笑)で目覚めた。
「ちょっと太陰!毎回毎回やめてよー!」
「だってこうでもしないとは起きないでしょ?」
目の前でフヨフヨと浮いている太陰に目覚め一番文句を叫ぶを御崎は面白いモノが見られたというような顔で眺めている。まぁ、仮にも神と人間の友達同士の口喧嘩みたいな会話なんて普通の人間だったらお目にかかれない。
「あの伝説の十二神将のうち三人もお目にかかれたっていうのも奇跡だけど、こうやって見てるとなんだか姉妹の喧嘩よね。うん。興味深いわ。」
「・・・それって仮にも神様にとっても失礼だと思うのは僕だけですかね。」
「大丈夫だ。十二神将最強にして最凶の騰蛇だってあんな感じだ。」
いつの間にか顕現していた勾陳が腕を組んでポツリと呟く。隣で同じく顕現した玄武が頷いている。
「おー、それも見てみたいなー。」
とか言ってる間もぎゃいぎゃいとv.s.太陰の激戦(え)は続いていて。面白いから見ていたら、

「「どりゃぁああああ!」」

なんか枕投げ勃発。見かねた勾陳と玄武にとめられるまでそれは続いた。

その後、なにやら策があるらしいので夜になるまで待つことにした面々。で、はというと。
「久しぶりだね、マイハニー。」
「ハニー言うなキモイ。だからあたしは認めてないっつーの。」
奈良山に捕まっていた。
「何が悲しゅうて天狗と結婚しなきゃいけないのよ!」
「でも君のご先祖様である清明様は天孤と人間のハーフだし、君や清明様の生まれ変わりである清明(ハルアキ)様とか弟の昌浩君は先祖返りで当時と同じくらいの力があるんでしょ?だったら問題ないよ。」
大有りだこのやろう。
おかげで何度死に掛けたか分からないんだよ!というの叫びは残念ながらスルーされた。
「大体、五歳のときに妖から助けてもらった時に一目惚れしたからって!そのままじい様に婚約の許しを申し込みに行くか普通?!」
は幼いころ是害坊に妖から助けてもらったことがある。そのときに一目惚れされて婚約の申し込みをされていた。そのころはわけが分からなかったが成長するにつれて意味が分かるようになると全力で拒否し、全力で逃げるようになった。まぁ、それで奈良山が諦めるわけでもないが。
「まぁ、最初は一目惚れだったけどね、今は本当に君の事を愛してるんだよ?」
「///!」
にっこり笑顔で言われればは顔を真っ赤にしてフリーズしてしまう。
「(あぁもう!こいつ顔はいいのよ!天狗のくせに天狗のくせに天狗のくせにぃ!!)。」
とか心の中で毒づいていたのは置いといて。
「あぁ、そうだ。俺のことは是害坊じゃなくて、善人って呼んでよ。ね?」
「///!」
いつの間にやら近づいてきていて耳元で囁かれてはもう茹蛸のごとく真っ赤になって頭から湯気まで出ている。
「ちょ・・・!離れてよ・・・!!」
「『善人』って呼んでくれたらいいよ?」
さらに抱きしめられて息がかかるぐらい近くで、しかも耳元で囁かれては動けない。
「ちょ・・・やめ・・・わかった、分かったから・・・『善人』・・・!」
真っ赤になりながら叫ぶように言えば是害坊、基奈良山善人は凄い嬉しそうににっこりと笑ってを解放する。
「うん。まずは名前呼びからだよねv」
はい。超嬉しそう。
「じゃ・・・じゃああたしはこれで・・・っ!」
奈良山から解放され、また捕まらないうちに逃げようとしたが失敗に終わる。踵を返したとたんに、後ろから抱きすくめられた。
「駄目。せっかく会えたんだから、今日は一緒にいようね。」
い・・・いやぁあああああ!
結局。夜、あの火取魔(というのがあの妖怪の名まえらしい)の活動時間まで、は奈良山にべったりとくっつかれてすごした(後には燃え尽きたようにぐったりとしたと、物凄いいい笑顔で物凄く機嫌のいい奈良山が目撃されたとか何とか)。
奈良山のキャラが崩壊している・・・!
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