ようこそ異世界へ!〜act3〜
城内に入るとユーリとはそれぞれメイドに連れられて部屋へと案内された。
今回も例のごとく水関係で召喚されちゃったりしたもんだから二人ともずぶ濡れ。
部屋に着くとすぐに湯殿に通された。
そして着替えを見ては一瞬固まった。
「・・・こんなセクシィ衣装着れるわけが無いでしょう・・・。」
用意されていたのはシンプルな黒いワンピース。ただし、露出度が半端無く高い。ありえないくらい高い。
普段、露出度の極端に低い所謂ゴシックロリータ調の服を好んできているは、その露出度に眉を寄せた。
駄菓子菓子。ほかに着るものがない。
しかたなく用意されたワンピースを着、少しでも露出度を抑えるためにバスタオルを羽織った。
「失礼いたします。広間へご案内いたしま・・・」
「あ、うん。今行くー。」
程なくして。メイドが部屋へ迎えに来た。そしての格好を見て固まった。
「・・・なんて格好なさってらっしゃるんですか・・・!!」
「えー・・・だって・・・これ露出度高すぎ。無理。」
『なんて格好』というのはワンピースの上にバスタオルを羽織った格好。しかもそのバスタオルというのがどピンクという素晴らしい組み合わせ。
「だからといってバスタオルを羽織らないでくださいませ!」
「えー・・・。」
「えーじゃありません。・・・ショールをお持ちしますので、少々お待ち下さい。」
「はーい。」
そういってメイドは一度部屋を出ると、一分もしないうちにレースのショールを持ってきた。
「羽織るのでしたらこちらにしてくださいませ。」
「・・・どうせだったらもうちょっと露出度の低い服を持ってきて欲しかったなー・・・まぁいいか。」
ぶつぶつと文句を言いつつ、はショールを羽織るとメイドについて広間へと向かった。
広間には既にユーリがコンラッドと共に来ていた。
ユーリはの格好を見るなり、在り得ないという表情を作り、例のごとくにアッパーを食らわされた。
「あはは。妹君は元気ですねー。」
「コンラッド・・・フォローになってない・・・。」
いてて、と殴られたあごをさすりながら嘆くユーリ。
「それだけがとりえですからーvv」
「・・・黒魔術も得意だろ・・・俺は何回生贄にされそうになったことか・・・。」
「もう一発殴られたい?」
「カンベンシテクダサイ。」
爆弾発言をするユーリにはニッコリ笑顔でグーを構える。その姿にユーリは思わず片言で謝る。
「あ、それと、『妹君』って言うのやめてください。あたしは『』です。『』って呼んでください。あと敬語もなし。」
コンラッドに向かってニッコリと言う。
「ああ、どうだね。改めて、よろしく、。」
「こちらこそ。よろしくお願いします。えーと・・・」
「俺はフルネームはウェラー卿コンラート。コンラートが名前ね。英語に耳が慣れてるんだったらコンラッドのほうが呼びやすいかな。」
「あ、じゃぁコンラッドさんで。よろしくお願いします。コンラッドさん。」
渋谷はコンラッドが仲間になった。