ようこそ異世界へ!〜act6〜
そんなこんなでお茶会をしつつ、はアニシナと魔術について白熱したトークをしている。
もう誰もついて行けない(というか付いていく気もない)。
ツェリはそんな二人をニコニコと微笑ましそうに眺めている。
すると扉の向こうからものすごい勢いで突進してくる足音が。次の瞬間。
ばーん!
扉が吹っ飛ばんばかりに入ってきたのは・・・ギュンター。
「陛下ー!!」
「うぉ゛!」
「落ち着け、変態。」
どけし。
「う゛お゛。」
ユーリに抱きつかんばかりに突進してくるギュンターを少々眉間に皺を寄せたが止めた。・・・回し蹴りで。
「・・・あんた・・・ユーリ大好きなのはわかるけどー・・・落ち着きなさいよねー。」
蹲るギュンターを仁王立ちで見下ろす。
「素晴らしい蹴りです!さん!!」
「ありがとうございますv」
パチパチと賞賛の拍手を送るアニシナにニッコリと微笑む。もうこの二人は誰にも止められない(止める気もない)。
「・・・あぁ、双黒の姫君・・・。」
「う゛!」
顔を上げて見上げてくるギュンターの目はなんだかきらきらしている・・・。少女マンガの恋する乙女のごとく。
「・・・ギュンター、落ち着け。引いてる。」
コンラッドに諌められ、少々落ち付を取り戻したギュンター。
「取り乱しまして申し訳ありませんでした。私は陛下の教育係を任せられております、フォンクライスト卿ギュンターと申します。」
「あ・・・渋谷有利の双子の妹の渋谷です。」
まともにしてりゃー美形じゃん。とか思ったことは置いといて(笑)。
「これで会っといたほうがいい人って全員ー?」
「うん。まぁこんなもんだと思うよ。」
コンラッドに聞けばきちんとした答が返ってくることを学習したは、教育係とか言ってるギュンターよりも、基本的にわからないことはコンラッドに聞こうと心に決めた(かなり酷い)。
「んー・・・じゃぁさ、今日はこれくらいでお開きにしよー。しばらく戻れそうに無いから、時間はあるし。」
「それでは、お部屋へ。」
「アニシナさん!またお話しましょう!」
「ええ。楽しみにしています!」
なんかもうココで最強コンビが結成されちゃったようで。ツェリ以外の顔が引きつっている。
こんな感じでギュンターが仲間になった。
アニシナさんと仲良くなったら最強だと思う。
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