安息の場所

森の中は静かだ。
「ネズミネズミネズミー♪」
「はわわわわ!にゃんこいやー!」
・・・あれさえなければ。

追いかけっこが終わり、ピアスが僕のところに来る。・・・コソコソと。
「ピアス。大丈夫だから。ボリスいないから。」
きょろきょろと挙動不審なピアスに読んでいた本をわきに置いて苦笑する。するとピアスはほっとしたようにとてとてと寄ってきて僕の隣に腰掛ける。そして大きなあくび。
「・・・相変わらず睡眠不足?君マフィアでしょ?そんなんで仕事失敗しないの?」
「ん、大丈夫。だって、寝たらにゃんこが・・・。」
「ボリスは寝てるところ襲うなんて卑怯なことしないと思うけどなぁ(苦笑)。」
ちょっと呆れ気味にピアスの頭を撫でてあげる。
「でも・・・にゃんこ怖い・・・。」
そう言いながらも微妙に船をこいでいるピアスに苦笑する。
「僕がいてあげる。だから、寝ていいよ。」
お母さんが子供をあやすように、ピアスの髪を梳いて、撫でる。
「僕がいれば、ボリスだって君を襲ったりしないでしょう?」
「・・・そうなの・・・かなぁ?」
「そうだよ。だから、お休み。君が寝不足で仕事失敗して、死んじゃったら、僕は悲しいから。だからしっかり寝て。それで、お仕事頑張って?」
そう言って頭を撫でていた手で、ぎゅうっと抱きしめてあげる。
がそういうなら・・・寝る・・・。ボリス・・・来ないよね?」
「ん。来ても僕が守ってあげる。君が寝てる間は僕が君を守ってあげる。さぁ、お休み。」
「・・・ん・・・。」
そう言えば安心しきったようにピアスは目を閉じると、コテンと僕の膝を枕にして眠りにつく。
「・・・お休み。僕の可愛いネズミさん。」

「・・・なぁ、。なんでこんなのがいいんだ・・・。ちくしょう。ネズミのくせに生意気な・・・。」
ピアスが眠りについてしばらくすると、何処からかボリスが姿を現した。
「だって、可愛いじゃない。ちょっとおばかだけど、弟ができたみたいで僕は幸せだよ。」
にこっと笑えば、ボリスははぁ〜と溜息をつく。
が幸せって言うんならいいけどさ。」
「うん。だから、ピアスが寝てるときはいじめないでね?」
「いじめねぇよ。俺は追いかけるのが好きなの。寝てるとこ襲ってもおもしろくねぇもん。」
「ならいいんだ。」
ボリスはヒラヒラと手を振って森の奥へと消えた。ピアスは僕の膝を枕に、幸せそうな寝息を立てていた。
ゲームのほうでピアスルート中に突発的に思いついたものを書きなぐったものなのでかなりおかしいです(爆)。
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