その心知らずは己のみ
は前を歩く自分の弟とその友人を見つけると、にやりと笑って突撃した。
「
おーっす!清明の孫〜!ぬらりひょんの孫〜!
」
「「
孫言うな!!
」
「素敵なハモリをありがとうv」
後ろから二人の首に抱きつきながらふふふ〜vと楽しそうに笑うに清明の孫ことリクオと清明の孫こと昌浩はげんなりとしたような顔をする。
「・・・先輩・・・孫っての止めてください・・・。」
「そうだよ、姉さん。僕らにはちゃんと名前があるんだから!名前っていうのは一番短い呪だって、じい様だっていつも言ってるじゃないか。ねぇもっくん。」
「お前ももっくん言うなー!」
昌浩の肩の上でがおぅ!と吠える物の怪のもっくんこと十二神将騰蛇基紅蓮。
「や、その姿で騰蛇とか紅蓮とか・・・似合わないし。ねぇ?」
「それは同感。」
「そうだね。もっくんのほうが似合ってるよね。」
昌浩とリクオにも頷かれてしまい、ちょっと凹んでいるもっくんにさらに追い討ちをかける十二神将ナンバー2。勾陳。
「諦めろ。その姿では威厳も何もあったもんじゃない。」
もっくん撃沈。同胞にまで言われてしまえばもう完全に凹むしかない。
「ふぁいと!もっくん!」
「だからもっくんじゃなーい!」
それでも諦めずに否定し続けるもっくんに幸あれ(え)。
「楽しそうですね。リクオ様も様も昌浩様も。」
「あーつららちゃんのことのけものにしてるわけじゃないからね!あたしはつららちゃんが一番よー!!」
ぎゅぅぅぅぅうううと雪女ことつららに抱きつくにつららも嬉しそうに抱きつき返す。
それをちょっと羨ましそうに見る昌浩とリクオ。
「・・・なんか・・・悔しい気がするのは気のせいかなー・・・。」
「・・・姉さんは渡さないからね・・・リクオ君・・・。」
「望むところだよ、昌浩君・・・。」
なんか火花散らしてる二人を十二神将闘将のツートップはいろいろと複雑な表情で見つめる。
「・・・当の本人が自覚ゼロって辺りが問題だよな。」
「それはそれで面白いのではないのか?」
「・・・いいな、お前は楽しそうで。」
「あぁ。楽しいさ。」
とつららがじゃれあい、昌浩とリクオが火花を散らし、勾陳は楽しそうに笑い、もっくんは大きくため息をついた。
アンケート一位に輝きましたぬらりひょんの孫×少年陰陽師夢プロトタイプ。こんなテンションでお気に召していただけるのであれば連載書こうかなぁ・・・とか。
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