Der Wachhund der Rose act1
「・・・そろそろかしらね・・・。」
少女はそう呟いくと、大きな鞄を開けた。そこには白い服を着た金髪の少女人形。
「さぁ起きて・・・・・・。」
少女は人形を抱き起こすと、背中のぜんまいを巻く。
「・・・おはようございます。マスター。」
「おはよう。。」
ぜんまいを巻かれた少女人形は一人で動き出した。
「。<アリス・ゲーム>の気配がするわ。・・・今度こそ。あなたの出番よ。」
「はい。マスター。」
と呼ばれる少女人形は杓杖のような杖を掲げて、マスターと呼んだ少女の前に跪く。
「お義父様・・・あなたは何を望まれますか・・・?」
少女はふと、寂しそうな表情で窓の外に視線を向けた。
「。まずは皆さんにご挨拶していらっしゃい。その後、私も・・・みなさんのマスターにご挨拶に伺いますわ。」
「はい。マスター。」
は、少女の部屋の大きな鏡の中へ姿を消した。
「さぁ。どんな話をしてくるのでしょうね。」
少女はの消えた鏡の前で無邪気な子供の様にくすくすと楽しそうに笑っていた。