Der Wachhund der Rose act10
今日も今日とてジュンの家は平和ににぎやかです。
「ジューンvvジューンvv」
「登るな!」
「あーちびちび同士がじゃれてるですー。」
「賑やかねぇ〜。」
「・・・。」
その様子を真紅と共に紅茶を飲みながらにこにこと眺めると。
「ちっ・・・いつからこの家は託児所に・・・。」
雛苺を膝に乗せながら苦々しげに呟くジュンの言葉も誰も聞いちゃいない。
「はーい、みんなみんなー。今日は日曜だとってもお天気も良いのでぇ、いっぱいおセンタクしますよぉー!」
「あら、それはいいですね。私もお手伝いします。」
「ありがとう、ちゃん。」
ノリの号令が家の中に響く。その言葉にも同意して席を立つ。
「みんなのお洋服も綺麗にするからいらっしゃーい。」
「キャーvv」
「えぇえー。」
なんかよくわからんが楽しそうな雛苺に対してちょっと不満そうな翠星石。
「翠星石は人形ですからお前ら人間のように自らの老廃物で小汚くなったりしないですぅ。」
さらっと毒舌を吐く翠星石。
「翠星石、お人形も立っているだけでもほこりなんかは溜まりますよ?」
「さぁみんな、お洋服脱いでー。」
が翠星石に言い、ノリの号令が再びかかる。
「うーいっ!」
「あらーヒナちゃんはお返事いいねー。」
「なのー!」
雛苺はノリの号令にものすごい良い返事を返す。
「ノリを困らせちゃめっめっーなのよ。翠星石もおせんたくよ、ねっ?」
むぎゅ
雛苺は翠星石に頬を引っ張られている。
「、あなたもよ。さ、脱いでちょうだい。」
「はい。マスター。」
「真紅ちゃんヘッドドレスから脱ごうか。」
「自分でできるわ。」
はの、ノリは真紅の服の洗濯の準備をする。
「びゃあぁぁぁぁ!」
「ヒナちゃん?!」
なんか向こうで雛苺は翠星石にいじめられているようだ。
「ど、どうしたのぅ?!」
「はいですぅ?」
翠星石は「私は何もしてません」という顔をしている。
「雛苺、とりあえず落ち着いて。服を脱いでくださいな。はい、ばんざいしてください。」
「ジューン?」
「あ、ヒナちゃんおリボンがまだよぅ。」
「やー。」
雛苺はノリの腕からすり抜け、ジュンのところへ。
「あらージュン君っ!みんなお人形さんとはいえ、女の子がお着替え中なのよぅ。」
「そうですよ。少しは気を使ってくださいね。」
ノリとに言われてジュンは部屋から放り出された。
「さ、みなさん。これを着ててくださいね。」
ジュンを追い出し、服を回収したはみんなに着替え用の服を渡す。
部屋からは楽しそうな声が響いていた。