Der Wachhund der Rose act12
平和な桜田家に雛苺の泣き声が響き渡った。
「ちょっ・・・うるさいぞ(怒)。」
「どうしたのですか?」
ジュンのちょっと怒りの入った突っ込みとの心配した声。
「ぼゃっ・・・ヒナ・・・ひちごが・・・ばっ。」
「雛苺ったらヒドイですぅ〜。」
顔をぐしゃぐしゃにしながら訴える雛苺の隣から翠星石が言う。
「自分の苺を食べちゃったからって翠星石の苺をよこせと暴れるですぅ〜。」
「まぁ・・・。雛ちゃんっ!ダメですよう。自分のは食べちゃったんでしょう?」
・・・超白々しい(笑)。
そしてそれをまに受けるノリもノリだと思う。
「ちゃ・・・あぅ〜〜〜・・・。」
「そんなに言うならこの意地汚い餓鬼に苺をくれてやるですぅ〜!そら持ってけですぅ!」
嘘泣き万歳(笑)。
フォークに苺を刺して雛苺に突き出す。
「あらあらいいのうよう・・・雛ちゃんのためにならないわ。」
思いっきり翠星石を信じ込んでいる様子のノリ。
一方翠星石の性格を知っているとはそんなやり取りをちょっと冷めた様子で眺めている。
「ぶゃおゎあぁあぁんっ!」
「あッ!雛ちゃん!」
謎の叫び声を上げつつ走り去る雛苺に翠星石は後でニヤリと笑っているのをとは見ていた。
「後編に続いた・・・。」
因みにジュンと真紅は我関せず。ずっとクンクンを見ていた。