Der Wachhund der Rose act26

そこには少々弱ってはいるが、しっかりと立っている樹。
「あれが・・・。」
「女性の樹だわ。」
ジュンの呟きに真紅が答える。
「・・・鋏で枝を切りつけ如雨露で根を腐らせれば・・・簡単に朽ちさせる事ができる。」
一葉が呟く。
「・・・やりなさい、蒼星石。」
「―――はい。」
蒼星石が鋏を構える。
や・・・やめるです!
「翠星石・・・。」
翠星石が蒼星石の前に飛び出す。
「やるかい、翠星石。嬉しいよ・・・今日は僕のマスターも君と真紅のマスターも居る。存分に戦えるね。」
「真紅のマスターか・・・いつも下僕扱いされてるけど、僕の方が格が上なんじゃないのか?」
「どっちだって一緒よ。私のために働いてもらう事に変わりないもの。」
「その辺はドールと契約者それぞれですわ、ね、。」
「はい。マスター。」
こっちはこっちで何だか緊張感のない空気をかもし出していたり。
「真紅。」
翠星石の固い声がかかる。
「これは私達の闘い・・・ですなの。真紅・・・雛苺は見守っていて下さいです。もちろん、と、も。」
しっかりした声で言えば、反論できるはずもない。雛苺は少々渋い顔をするが、真紅は少し眉をひそめただけで答える。
「わかったわ翠星石。でも貴女のローザミスティカが奪われそうになったらその時は否応無く手を出させてもらうわよ。」
「私たちは元々手を出すことはできません。貴女達ドールが不正を働かない限りは。それ以外にできる事といえば、せめて貴女達の攻撃がマスターたちに及ばないよう結界を張るくらい。」
のその言葉が終わるのを合図にしたように、の持つ杓杖が振るわれ、結界を展開させる。それを見て翠星石はしっかりと、大きく頷く。
「・・・はいです。、よろしくです。」
「はい、お義姉様。」
が頷くのを確認すると翠星石はしっかりと蒼星石と向き合う。
「一人は怖いです・・・けど!」
如雨露を構える。
「頑張るですよ・・・!」
ローゼンメイデン第三ドール翠星石と第四ドール蒼星石の、双子の姉妹の闘いが始まった。

ぐだぐだ・・・。
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