Der Wachhund der Rose act5

「雛苺。行くわよ。」
「うみゅう〜・・・。な・・・なんか怖いです〜・・・。」
「ぐちぐち言ってないで行くわよ。」
「あ!真紅〜!!」
人工精霊・レナに導かれ真紅と雛苺はnのフィールドへと向かった。

「ようこそ。真紅お義姉様、雛苺お義姉様。」
いつものように薔薇園のお茶会テーブルで待つのは白い服に金の髪、蒼と紅のオッド・アイで優雅に微笑む
「・・・あなた・・・何者?」
「私は薔薇審判<ローゼン・シート>、。<アリス・ゲーム>が公平、公正に行われているかを見守り、審判するものです。」
警戒心むき出しに睨みつける真紅に淡々と自己紹介をする
因みに雛苺は真紅の後で小さくなっている。
「くすくす。そんなに警戒なさらないでください、お義姉様。とりあえずお座りになってください。」
そううながされて真紅と雛苺は席に着く。
は二人のカップに紅茶を注ぐ。
「で、あなたは何者?」
「ですから、薔薇審判<ローゼン・シート>のです。それ以上でも、それ以下でもありません。」
「じゃぁ、私達を『お義姉様』と呼ぶのは・・・?あなたが薔薇乙女<ローゼン・メイデン>の7人目なの?」
まだ警戒心を解いていない真紅とびくびくと小さくなっている雛苺。
「私を創ったのがお義姉様方をお創りになったローゼン様の義理の娘である様ですから。」
「な!」
「みゅ!」
真紅のカップを持つ手が止まる。
「私はローザ・ミスティカを持たない人形。それに、私のマスターはこの身が朽ち果てるまで様・・・今はこの日本で『』様という方だけですから。」
紅茶をすすりながらニコニコと話すに真紅も雛苺絶句する。
「・・・それで・・・あなたは私たちに何のようなのかしら?」
「いえ。もうすぐ7人の薔薇乙女<ローゼン・メイデン>が目覚め、<アリス・ゲーム>がスタートします。その前にお義姉様達にご挨拶をと。」
「全員が・・・目覚める・・・。」
その言葉に再び真紅は再び言葉をなくす。
「・・・さて・・・それでは・・・そろそろお開きにいたしましょう。近いうちに私のマスターである様本人もご挨拶に伺います。そのときは・・・。」
そう言って、杓杖を打ち鳴らし、nのフィールドが歪む。
『レナ。お送りして。』
遠くでの声だけが響いた。

気が付くとそこはいつもの鏡の部屋。
「・・・7人全員が・・・目覚める・・・。」
「・・・真紅・・・。」
二人は不安そうな顔をしてその場に立ち尽くしていた。
ご挨拶終了!
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