Der Wachhund der Rose act6

「ジュン君。今日、遠い親戚のこが来る予定だから。」
「は?」
その日はノリのその一言から始まった。

「・・・遠い親戚って・・・誰だよ。」
「え・・・んと・・・実はあたしも知らないのよ・・・。」
睨みつけるように言うジュンに困ったようにノリは応える。
「・・・つーか・・・こいつらどうすんの?」
「あ・・・。」
指差す先には真紅・雛苺・翠星石の三人。
「えーと・・・なんとか・・・なる・・・かしら?」
あはは・・・と言うノリにジュンは頭を抱える。
「取り合えずお前ら、しばらく部屋から出てくんなよ?」
「あ、そのこね、うちに居候することになる・・・から・・・。」
「はぁ?!」
ノリの一言に間抜けな声を出すジュンに更に追い討ちがかかる。
「それなら隠れててもいつか見つかりやがりますね。」
「それなら最初から挨拶したほうがよさそうよね。」
「ヒナもー!」
・・・頭いてぇ・・・。
ジュンは頭を抱えた。

ピンポーン

そのとき。玄関のチャイムが鳴った。
「あ、来たわ。」
あんまり気にしていない様子なノリがパタパタと玄関に向かう。
「・・・はぁ・・・。」
もう・・・どうでもいい・・・。
ジュンはそんなことを考える。

ピクッ

「どうした?真紅。」
「こんにちわ。ジュン君。」
そこに現れたのは白い服に金髪、蒼と紅の瞳の人形を抱いた黒髪に黒い瞳の少女だった。

「な・・・!」
ジュンが驚きのあまり固まっている隣で真紅・雛苺・翠星石の三人はかなり冷静だった。
「お久しぶりです。お義姉様方。」
「ええ、久しぶりね。。」
「な!お前ら、知ってんのか!?」
黒髪の少女に抱かれた人形が少女の腕からするりと床に下りて優雅に挨拶するのに真紅は普通に挨拶を返す。
「私たちはこのこに一度会ってるのよ。・・・マスターに会いに来ると言うのはこういうことだったのね。」
ジュンの質問に応えると、に向き直る。
「はい。様は私のマスターでらっしゃいます。」
は黒髪の少女のほうを振り向く。少女はソファーに座り、ノリが出した煎餅を齧りながら緑茶をすすっている(笑)。
「改めまして。私、と申します。こっちが。私の人形<ドール>です。」
はニッコリと微笑んで自己紹介をする。
「よろしくお願いしますv」
「って、馴染んでんじゃねーよ!」
ノリののほほんとした空気にジュンは突っ込みを入れる。
「まぁまぁ、ジュン君。これから一緒に暮らすんだから、そんなにカリカリしないで。」
「はぁ〜?」
「言ったでしょう?居候するって。」
やっぱりニコニコと応えるノリにやっぱりジュンの突っ込み。
「よろしくお願いしますねvv」
ニッコリと笑うにジュンは頭を抱えた。
居候しちゃった☆(おい)。
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