Der Wachhund der Rose act8
「こちらですね。」
とは薔薇屋敷の門の前に立っていた。
ザッ
敷地の中に入ると空間が歪んだ。
「・・・nのフィールド・・・。」
「そうなの?」
とは回りを警戒しながらも屋敷へと近づいていく。
屋敷の前に立つとひとりでに扉が開く。
「お入り下さい・・・ってことかしら?」
くすっと微笑むとそのまま屋敷の中へと踏み込む。
奥へと進んで行くと導かれるように次々と扉が開く。
最後にたどり着いた部屋には蒼星石とスーツの紳士がお茶の用意のされたテーブルに付いていた。
「お招きありがとうございます。」
を抱いたままスカートを広げてお辞儀をする。
「ようこそ。ドール・とそのマスター。」
蒼星石が応える。
「お初にお目にかかります。と申します。このこ・・・薔薇審判<ローゼン・シート>のマスターです。」
「結菱・・・二葉といいます。」
「違いますね。」
「な!」
「あなたは・・・結菱一葉さん。二葉さんの双子のお兄様ですね。」
にっこりと、事実だけを述べる。
告げられる事実に結菱の顔が歪む。
「・・・事実を・・・受け入れてください。薔薇乙女<ローゼン・メイデン>第四ドール・蒼星石のマスター、結菱一葉さん。」
顔をこわばらせたまま固まる結菱には優しく微笑む。
「それでは、今日はご挨拶に伺っただけですので、この辺で。ごきげんよう。」
は椅子から立ち上がり、ドアのほうへと歩きだす。
「。」
「はい。」
がに向かって呼びかけるとは床に降り立ち、杓杖を打ち鳴らす。
すると一瞬空間が歪み、元に戻る。
「では。」
ドアの前で一礼し、外に出る。
二人は薔薇屋敷から帰り、お土産(主に雛苺)に苺大福を買って帰った。