Der Wachhund der Rose act9
ピンポーン
「はーい。」
ガチャ
みっちゃんこと草笛みつが扉を開けると、そこには人形を抱いた少女が立っていた。
「・・・えーとどちら様でしょうか・・・。」
人形もさることながら、その人形を抱いた「人形のような」少女を抱きしめたい衝動に駆られながら冷静に尋ねる。
「お初にお目にかかります。このこ、薔薇審判<ローゼン・シート>、のマスター、と申します。」
ドアの前でニッコリと挨拶する。
「あ・・・どうも・・・とりあえず・・・中に・・・。」
そう言われとは部屋へと入る。
人形のたくさんディスプレイされた部屋に入ると、はの腕からするりと床に降り立ち、金糸雀の元へ。
「お久しぶりです。お義姉様。」
「なのかしらー!」
突如現われたに驚く金糸雀。その様子にみっちゃんのなにかが吹っ飛んだ。
「きゃー!可愛いー!!」
「みみみみみっちゃんほっぺが摩擦でまさちゅーせっちゅー!1」
「きゃー!」
草笛みつ必殺☆高速頬擦り(笑)。
金糸雀とを思いっきり抱きしめて頬擦りをする。・・・ちょっと煙が(苦笑)。
「あ、ゴメンナサイ。かわいいからつい(苦笑)。」
あははーと謝るみっちゃんには苦笑しながらドレスを直す。
「・・・素敵なマスターですね・・・。」
「みっちゃんは最高なのかしらー!」
えっへん!と自分のマスターを褒め称える金糸雀を微笑ましそうに眺める。
「楽しい方ですね。」
ピクッ
その声に思いっきり反応したみっちゃんがのほうを振り向く。
「あなたもかわいー!!」
「きゃぁ!」
タックル
ゴスロリワンピースに身を包んだ『人形のよう』な容姿のはみっちゃんのツボにはまったらしい。
思いっきりタックルをし、抱きついて必殺☆高速頬ずり(笑)。
「あははー、ゴメンナサイー。」
を離して苦笑するみっちゃん。
「いえ。」
そう言って勧められた椅子に座る。
「今日はそれぞれのマスターがどんな方なのか、ご挨拶に伺ったのですが、あなたが一番楽しいかたです。」
それは褒めているのか。と突っ込みを入れる人物は誰もいない(笑)。
「他にもいるの!?どんな?!どんな?!」
「ふふふ。それはお会いしてのお楽しみです。」
ニコニコとマスター同士がトークする中、ドール同士もなにやらトーク中。
そんな様子を見てみっちゃんは・・・
「あーもう!我慢できない!!お着替えさせてー!!」
すいっちおん!
「みっちゃんー!?」
「きゃー!」
スイッチの入ったみっちゃんは誰にも止められない。
金糸雀とはみっちゃんに二時間ほど着替えと写真撮影を永遠と繰り返された。
「そろそろお暇させていただきましょうか。」
みっちゃんのお着替え熱がひと段落着いたところで声をかける。
「あ、ゴメンナサイね。」
「いえ。あなたが楽しそうなのを拝見して、こちらも楽しませていただきましたし。」
ニッコリ笑って席を立ち、を抱き上げる。
「それでは、またお会いしたときは。」
そう言ってはを抱いてみっちゃんの部屋を後にした。
「・・・疲れました・・・。」
「ふふ。お疲れ様、。」
みっちゃんのお着替え攻撃(笑)に少々お疲れ気味なとそんな姿に笑って応えるだった。