Narciso act1

尸魂界・瀞霊廷一番隊隊舎前に地獄蝶が舞う。そしてその後ろから現れた少女―現世特殊派遣部隊隊長、―は大きく深呼吸をした。
「んー、久しぶりの尸魂界の空気ー!」
ひとしきり大きく伸びをすると、一番隊隊舎に向かい、スッと表情を引き締める。
「現世特殊派遣部隊隊長、参りました。」
声に反応して、大きく、重い扉が開く。長い廊下を抜け、山本総隊長の前に立つ。
「ご苦労じゃったな。現世のほうはどうじゃ。」
「まぁほとんど虚退治とか魂葬とか普通に。あとはボンゴレファミリーとつるんでるぐらいですかねー。」
何かのほほんとしている。傍から見たらじいちゃんと孫の会話だ。
「・・・ってそんなこと聞くために呼ばれたのではないでしょう、総隊長。」
「うむ。・・・現世で少々厄介なことが起こっていての。それに死神が関わっているようなのじゃ。」
その言葉にの眉間に皺が寄る。
「詳しいことはこれに纏めてある。・・・これはマフィアにも関係あるかもしれん。そのことについてはおぬしに任せる。」
「了解しました。」
「行ってよいぞ。」
「失礼します。」
一番隊隊舎を後にしたはとりあえず尸魂界の現世特殊派遣部隊隊舎へと向かう。

「!隊長!戻られてたんですか!」
「え!隊長戻ってきてるの!」
「うん、また現世戻るけどね。・・・今回は総隊長直々の任務だからもしかしたら皆にも現世にきてもらうことになるかもしれない。」
副隊長神無月深春かんなづきみはると第四席阪寺皐月さかてらさつきの声にこたえれば、
「もちろんだぜ。隊長の行くところだったら例え火の中水の中だぜ!」
「はい、キモイです。でも晴斗の言うとおりです。いつでもおよびください、隊長。」
さらに第三席如月晴斗きさらぎはるとと第五席澄槻神流すみつきかんなが嬉しそうに言う。それに満足気に頷けば頷いて任務指令書を読んでから現世に戻る旨を伝えて自室へと戻る。
「・・・面倒なことになりそうだなー・・・。」
そう呟いて、は指令書に目を通し始めた。

めんどくせー!
指令書を読み終わっての第一声。
「・・・これ確実にマフィア関係じゃん。」
・・・多分これツナたちのほうにも行ってるよな・・・死神云々抜きで。
そんなことを思いつつ。
「・・・戻るか。」
穿界門を開くための準備を始めた。

突如、何も無いところに障子戸が現れる。そこから出てきたは思わず回れ右して尸魂界へ戻りたくなった。というか戻りかけた。そうはさせるか。背後に鬼を背負ったツナに肩を掴まれました。ワタシ、ナニカシマシタカ?思わずカタコト。
「何で勝手に戻ったのかな?」
「・・・置手紙はしたよ?」
「直接言ってからって言ったよね?」
「だってツナ授業中だったし・・・、」
現在、ツナは豪華なソファに腕を組んで座り、は床に正座させられているという状況。因みにここは地価に作られたボンゴレのアジト。ツナがボンゴレ十代目継承を完了してすぐに建設を開始し、まだ建設中の場所が多々あるが大部分が完成してある。
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・はぁ。で、なんか合ったんだろ?」
「あ・・・うん。その前に義骸に入っていい?」
帰ってきて速攻拉致されたため、まだ死神状態のままだったりする。
「・・・いいよ。」
ちょっとなんか脱力した。

オリキャラのキャラが掴みきれていない・・・!(おい)。見切り発車万歳!(爆)。