Rinfrschi di notte fonda
六月八日。仕事が一段楽した俺は藍色で丸のつけられたカレンダーを見てちょっと遠い目になった。現時刻、二十三時五十五分。
「・・・あと五分か・・・。」
今日はリボーンも隼人も任務に出ているから休憩のお茶を入れるのも自分でやらなきゃいけない。それと一緒にちょっと奮発して買っておいた(何年たっても庶民感覚は抜けない)ケーキを用意して、
「3・・・2・・・1・・・、」
「
さーん!あなたの六道骸が帰って来ましt
「
うるさい
」
クハァ!
」
予想通りに日付が変わると同時に(窓から)帰って来た骸をとりあえず殴り倒しておいた。皆寝てんだよ。(近所とか無いけど)近所迷惑だこの野郎。そしてちゃんと扉から入って来い。
「・・・とりあえず、お帰り、骸。」
「ただいま戻りました、さん。」
・・・さっきまでのアホみたいなテンションから一瞬で切り替えられるあんたをちょっとだけ尊敬するよ。
「クフフ、では、さんのお顔も拝見できましたし。僕は部屋に戻らせていただきますよ。報告書は明日、改めて提出させていただきます。」
「
マテ。
」
「
クハッ!
」
踵を返して部屋から出て行こうとする骸の尻尾(この十年で伸びた髪)を引っ張って引き止めてみた。あ、ちょっと抜けた。
「何するんですk「まぁ座れ。」・・・あなたも人の話を聞きませんよね。」
そう言って溜息をつきながらソファに座る。誰のせいだ。
「はい。」
「・・・ありがとうございます(棒読み)。」
「
その房毟るぞ。
」
「や、さんが自ら僕なんかにお茶を入れてくださるなんて・・・天変地異の前触れかと。」
「
喧嘩売ってる?
」
高額で買い取るよ?
「いえ。ありがたくいただきますよ。」
そう言って苦笑しながらカップに口をつける骸の正面に座り、俺もカップに口をつける。そうして一息ついたところで脇においておいた箱を引き寄せて中身を取り出す。イタリアでも有名なpasticciereに作らせた特性ザッハトルテ。上に乗せられた飾りのチョコには”Buon compleanno! Mukuro”の文字。ふ、と顔を上げればrossoとbleuの色違いの瞳をこれでもかと見開いてフリーズしている骸がそこにいた。・・・わぁ珍しいもの見た。
「Buon comleanno、Mukuro.」
「お・・・覚えてて・・・、」
「当たり前だろー。自分の守護者の誕生日くらい全員分覚えてるよ。」
「あ、そうですか。」
?なんか凹んだぞ。
「?はい、これ特別に作らせたんだからなありがたく食えよー。」
ずいっとケーキをホールごと(直径20cmサイズ)差し出す。
「クフフ、ありがとうございます。」
さくっ、となんとなく幸せそうにケーキを頬張る骸を確認して俺もケーキ(別に用意しておいたチーズケーキ)を頬張る。うん。おいしい。
「骸。」
「はい。」
「これからも、よろしくな。」
「はい。」
骸誕生日おめでとう!うちの骸はこんなんです!キャラ崩壊させるのが大好きなようです!(おい)。ケーキのサイズとか超適当!(おい)。そしてやたらイタリア語を使いたがる闇猫をどうにかしてやってください・・・!
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