the blue vault of heaven and mother earth prologue 1
「
はぁああああああああ~・・・。
」
パソコンの前で大きくため息を付いた。
画面はドリー夢小説の検索サイト。ついでにもう一個windwを開いてYou○ubeでかき集めたアニメ主題歌etcをエンドレスリピートで垂れ流し中。たまに思いついたように一緒に歌う(かなり近所迷惑)。
遠野沙羅 2×歳 独身 今年大学を卒業したが就職活動に失敗し現在プー太郎
最近九社目(就職活動終わった後から数えて)の面接に落ちたばかり ・・・次で二桁突入という素晴らしきダメ人間
「
はぁああああああああ~・・・。
」
ため息再び。
「つまんない。」
『退屈は人を殺せる』ってどっかの誰かが言ってたなぁ・・・なんて現実逃避をしつつ。
「さすがに二桁突入って凹む・・・。」
パソコンの前でむーっと眉を寄せる。
「びょーきもちは駄目ですかねー・・・。」
小学生の頃から病気持ちで、薬の副作用で身長が伸びなくなって、さらに食欲増進やら脂肪がつきやすくなるやらのオマケ付き。しかもそれが落ちにくいと来た(最悪)。未だにファミレスに行くとお子様メニューを渡されて凹む。
「異世界トリップしたいー・・・主要キャラと絡みたいー・・・。」
所詮腐女子の考えることなんてそんなもんさ。
「
はぁああああああああ~・・・。
」
本日何回目か分からないため息。もう幸せは何個逃げたかも分からない(数える気も無い)。
「トリップー・・・出来ればバトル能力付きの肉体変化(年齢相応の体型)付きでー・・・。」
今まで1×年、運動とかほとんど出来なかったら出来るもんなら暴れたいさー、とか思いつつ。
「目が覚めたら違う世界でしたーとか言ったら、面白いのになぁ・・・っていうかドリー夢の王道?」
あとは交通事故とかで死んじゃって、神様が別の世界にトリップさせてくれるとか、扉を開けたら○○でした、とか、いきなり裏道に入ったら異世界でした、とか?
「平和的に行くなら目が覚めたら系だよな・・・。」
交通事故とか、痛いのはいやだし(バトル能力がほしいとか言ってる人間の台詞じゃない)。
「あーもう嫌だー・・・まじでトリップしたいー・・・現実逃避ー・・・う゛ーあ゛ー・・・。あー・・・行くんだったらリボーンがいいなー・・・思いっきりありえな設定でバトれそうだしなー・・・。」
痛いの嫌なんじゃなかったんですか?という突っ込みは綺麗にスルーされた。
「さー・・・寝よ。」
パソコンをシャットダウンさてベッドにもぐりこむ。そのとき俺は知らなかった。これから起こることなんて。
いろいろ突っ込みどころ満載なのはスルーしてください(土下座)。
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