the blue vault of heaven and mother earth prologue 2

「・・・・・・・・・・・・・・・うん。これは夢だ。夢ということにしておいて・・・。」
現実逃避を始めた。というか現実逃避させてください。

パソコンをシャットダウンさせて、いつも通りにベッドに入って携帯にブクマしてある夢小説サイト(八割異世界トリップモノ)廻って、眠りに付いた。眠りに付いたはずだ。それなのに。
「・・・・・・それにしてもここどこだよ・・・。」
目が覚めたのは知らない部屋。自分が寝ていたベッドも、目の前にあるクローゼットも、なんか教科書(教科書?)が並ぶ机も自分は知らない。唯一見覚えがあるのは・・・
「パジャマは・・・寝たときのままか。」
とりあえずお約束。
「・・・いたひ・・・。」
ほっぺたをつねってみたら痛かった。
「・・・ま、このままでも埒が明かない。状況把握だ。」
現在時刻AM9:00。おなかも適度にすいてるし。とりあえず部屋を出る。

「あ、携i♪大事な夢の話をしよう〜♪おう!

無いと思っていた自分の携帯がリビングの机の上にあった。だから、それを掴もうとしたら、いきなり携帯が歌いだした。
え?俺『DIV○ TO ○ORLD』着音設定してないぞ?!
でも確かに自分の携帯。a○のW5○C○のピンク(爆)。ストラップも初詣で買ったお守りの鈴とか、アニ○イトで買った某ロボットアニメの最高のコーディネーターとピンクの歌姫の携帯クリーナーetcetc(他にも混沌(と書いてカオスと読む))。その間も携帯はエンドレスリピートで歌い続けている。
「(で・・・出たほうがいいのかな・・・)。」
ちょっとびくつきながら相変わらずサビ部分をエンドレスリピートしている携帯をつまみあげる。
「・・・・・・・・・もしもーし・・・。」
『やっほーvvやっと出てくれた「すいません。いたずらだったら切りますよ?」あー!切らないで切らないで!』
電話に出たとたんにノー天気な声が聞こえてきて思わず電話を切りそうになったよ。
「とりあえずー、どちらさまですかー?」
『神様v』
「頭大丈夫ですか?」
とりあえず突っ込みを入れておく。まぁ、当たり前な反応だと思う。納得するほうが珍しいと思う。
『ひっどいなー。僕は正常だよー。君が毎日毎日パソコンの前で「トリップしたいー」って言ってたからトリップさせてあげたんだよ?嬉しい?ねぇ嬉しい?』
なんかテンション高いなこの(自称)神様。ちょっとうんざり。
「トリップさせてくれたといいましても、俺はさっき目が覚めたばかりで状況が把握できてないんで、嬉しいも何も無いんですが。」
正当な意見を言ってみると「そっかー。」という素晴らしく間抜けな声。
『それもそうだよねー。えっと、君の部屋にパソコンがあったよね?そのパソコンにこの世界と、この世界での君の設定を転送しておくから。僕との連絡もそのパソコンにメルアドが入ってるからそれでできるよ!んじゃ!ぐっどらっく!ぶち
「一方的かよ!」
言うことだけ言って切れた電話にため息をついて。
「とりあえずー・・・着替えて・・・パソコンチェック・・・かな?つか・・・服とかあんのかよ・・・。」
俺は部屋に戻ってパソコンを起動させる。
メールチェックをして、書かれていた内容を読んで、俺は絶叫(超近所迷惑)した。
なんでこう、うちの『神様』はテンション高いんだろう・・・(お前のせい)。
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