the blue vault of heaven and mother earth ヴァリアー編 act20
病院の中でツナと鉢合わせるかなーとか思って歩いてたら、
「あ、ツナ発見。」
「え?!!?
一つの病室の前で聞き耳立ててるツナを発見。
「何やっての?」
「え、あーそのー・・・。」
「その部屋になんか用事でもあんの?だったらさっさとはいんなよ。」
「え!?」
渋るツナを押しのけて思いっきり扉を開く。
「ん!誰だ!」
「あの、さ、沢田・・・です。」
「でーす。」
入ってきたのが俺たちだとわかると、ディーノさんはちょっと安心したような表情になる。
で、ディーノさんから雲雀さんの調子を聞こうとしていたと言われて驚くツナに対し、
「俺はクロームの様子見に来ただけだもん。それに雲雀さんって強いでしょ?」
俺転校初日にバトル吹っかけられたけど。
と言えば、そういえば・・・と苦笑された。
「(・・・にそんなに信用されてるって・・・なんかジェラシーが・・・)」
「(その自信はどこから来るんだろう・・・)」
とか二人が考えてるなんて知らない。
ディーノさんについて案内された待合室では武に隼人了平先輩が死んでた(笑)。
「全員、自分の怪我を見てもらいてぇなんて、もっともらしい口実作ってきたがな。」
「うわぁ・・・らしいっちゃらしいな(苦笑)。」
苦笑しながら、ディーノさんのお墨付きを貰ってツナも安心した表情になる。
「ほらねー、雲雀さんは強いよ。もちろん、ツナも強いけどねー。」
よしよしと頭を撫でれば物凄い勢いで「子ども扱いするな」的視線を向けられた。いやー・・・そんな眠そうな顔で睨まれても怖くないぞー・・・と思ったら
「お前は修行だぞ。」
「「な!!」」
「今日中に死ぬ気のゼロ地点突破を完成させるぞ。」
窓から忍者スタイルで登場のリボーンに突っ込みが入る。・・・いや、スルーできるほうが凄いと思う。ディーノさんを見れば、なんかディーノさんまでびびってた。・・・習慣って怖いね(苦笑)。
そんなことしてたら武たちが目を覚ましかけた(了平先輩は二度寝の体制に入った)。
ツナはリボーンに”もしも”な話をされて、ちょっとびびりぎみ。
「まーね。”備えあれば憂いなし”ってね。」
「、おめぇいいこと言うじゃねぇか。」
「わーい、リボーンに褒められたー(棒読み)。」
とか軽口を言いながら、俺はなんか文句言ってるツナの襟首を引っ掴んでリボーンと共に修行場へと向かった。
夜。あれから修行を続けているがツナはあんまり身が入ってないみたいでリボーンにどつかれてた(苦笑)。
「つーかまだやるの?!もう行かないと雲雀さんの試合始まっちゃうよ!」
「だから、雲雀の勝負は獄寺や山本たちに任せて、お前は技を完成させることだけに集中しろ。」
「そんな、なんでだよ!本気で言ってんのか?!」
「俺はまじだ。」
食ってかかるツナに、リボーンはいつになく真剣な表情で言う。
「リボーンの言うとおりだよ。ツナ。技、完成させよう。”仲間”を信じるのも、”リーダー”の役目でしょ。」
俺とリボーンの、本当に真剣な言葉に、ただならぬものを感じたのか、ツナは修行を再開させた。