the blue vault of heaven and mother earth ヴァリアー編 act21
そして夜。
「やったな、ツナ。それが、”死ぬ気のゼロ地点突破”だ。」
「え?」
もう空は真っ暗で。時間を確認すればすでに雲雀さんの試合は始まってるどころか、ちゃんと行けば速攻で終わって今はザンザスとバトってんじゃないかっていう時間。ツナはやっと、”死ぬ気のゼロ地点突破”を完成させた。
「やりましたね!すごいですよ沢田殿!」
「おめでとう!ツナ!!」
「初代ボンゴレしか出来なかった技を、ついに完成させたんです!!」
ツナに駆け寄って、労いの言葉をかける。バジル君なんか本当に嬉しそうにはしゃいじゃってるし(笑)。
「これが・・・こんな意外な技だったんだ!一人じゃ絶対無理だった、バジル君、、二人のおかげだよ。ありがとう!」
「俺あんまり役に立ってない気がするけどね(苦笑)。」
「そんなことねーぞ。それなりに役に立ってたみてぇだしな。」
「ん?ならいいんだけどね。」
リボーンのお言葉(笑)にとりあえず納得しておく。
「さて・・・ツナ、行こう。」
「あ・・・う、うん。行こう、並中へ!」
並中に着いて最初に見た光景はモスカに破壊されまくった校庭。そして、
「ツナ!」
「ああ!」
モスカの圧縮粒子砲とフィールドのマシンガンが発射される。間にはクロームと犬と千種。そこに俺の合図でツナが突っ込む。そして、
どおん!
ツナの死ぬ気の炎によって、その両方は阻まれる。
「・・・ボス・・・。」
「クローム、犬、千種!大丈夫?!」
「様・・・。」
「・・・大丈夫ぴょん・・・。」
「・・・問題ない・・・。」
ツナに少し遅れて駆け寄れば、怪我はしてないようで。
「三人とも、離れてよう。」
俺は三人を誘導して、携帯を取り出し、電話をかける。
プルル・・・プルル・・・プル・・・ピ
『はーいv神さm「ちったぁまじめに出来んのかこのやろう。」ちゃんひどいぃ〜(泣)。』
とりあえずむかつくから一喝しておいたらなんか電話の向こうで泣きまねする声が聞こえた。・・・うぜぇ。
「・・・なぁ、”自称”神。」
『だから、”自称”じゃなくて”神”様だってb「そんなこと今はどうでもいい。」酷!』
あぁ・・・まじでうぜぇ・・・。こんなことしてる間にもツナはモスカと戦っている。
「・・・本題入るぞ。俺はここでも”手を出してはいけない”のか?」
前置きがものすごく長くなったけど、それを確認したかった。ただ、それだけ。
『・・・うん、ちゃんが手を出したくなるのは分かるけど、駄目。ちゃんは見守ってあげて。』
「・・・・・・・・・分かった。」
通話を終えて携帯をポケットにしまう。
そしてモスカを相手にするツナに意識を集中させた。