the blue vault of heaven and mother earth ヴァリアー編 act22
切り裂かれたモスカの中から九代目が現れ
ザンザスの仇討ち発言
そして
「「大空のリング戦と位置づけます。」」
チェルベッロの宣言により、明日、勝敗が決まることとなる。
家に帰ると
「お帰り。今日の試合はどうだった。」
あの霧戦の後からずっと家にいるマーモンが出迎えてくれた。
「・・・んー。どっちが勝ったと言われればこっちが勝ったんだけどねー・・・。」
そこまで言って言葉を切った俺に、マーモンはこてん、と首をかしげて近づいてくる。
「どうしたんだい?君のほうの雲の守護者が勝ったんなら、君たちの勝利じゃないか。おめでとう。晴れて僕らは沢田綱吉の部下になるんだね。」
「・・・なんか皮肉にしか聞こえないのは気のせいかな?」
マーモンを抱き上げてソファーに腰掛ける。そして今日の出来事を簡潔に話せば、
「ボス、そんなこと考えてたんだ。」
「素晴らしく他人事ですな。」
「僕としては他人事だよ。」
「わぁ・・・でも他人事じゃないんだなぁ・・・これが。」
そういって苦笑すると、
ぴんぽーん
チャイムが鳴った。
そこに立っていたのは、例のごとくチェルベッロ。・・・やっぱりなー・・・マーモンがここにいることはばれてるだろうとは思ったけどなあー・・・。
じゃぁスクアーロはなんでばれないんだとか突っ込みどころ満載だけど(苦笑)。
「様、夜更けに失礼いたします。ヴァリアー側の霧の守護者を確保に参りました。」
「はいよー。」
逃亡寸前のマーモンを鋼糸(自称”神”に頼んだ武器の一つ)で確保ー。
「はい。」
「ありがとうございます。」
「の裏切りものー。」
「君に言われたくないよ。」
マーモンをチェルベッロに引き渡してにーっこりと笑って見せれば(フードで見えないけど)マーモンが眉間にしわをよせた。
「って実は腹黒?」
「たぶん、こっちの雨の守護者よりは黒くない。」
そう思いたい。
「つーわけで。また明日。」
「はい。」
(何故か)鳥篭(たぶん逃げないように特殊加工済みなんだろう)に入れられたマーモンとチェルベッロを見送ると、俺はソファーに座り込んで深々と大きく息を吐いた。