the blue vault of heaven and mother earth ヴァリアー編 act1
その日はほぼ一日使って武器を考えて、結局メールを送ったのはお昼もだいぶ過ぎてから。
作業がひと段落すると今度は部屋の中にあるものの確認。
服とか本とか雑貨類は全部あってまじびびったさ!(笑)。
そんなことをしているうちに
ゴイン
「ぐはっ!」
なんか落ちてきた。
おもいっきり頭を直撃したそれを確認すれば、さっきメールで送った設定どおりの『武器』とそれを収納するためというか持ち歩き用のウエストポーチ。
「・・・もうちょっとましな届け方はないのでしょうかね?」
文句を言うのもまぁ悪いと思い、ウェストポーチに『武器』と財布、その他もろもろを詰め込む。
「さ。食材の買出しにでも行きますかね。」
プリントアウトしておいた周辺地図を持って外へと飛び出した。
学校の場所を確認し(歩いて五分)、商店街へ(商店街で買い物とか超久々)。買い物袋を引っさげて帰ろうとしたら
「うわぁあああああ!たすけてぇ!」
なんかやっちゃった感満載な悲鳴が聞こえるんですが!
とりあえず悲鳴の聞こえたほうへ走り出す。(自称)神様の言っていた通り、重力が違うのか身体能力がUPしている。そしてそこにいたのは
「げ。やっぱあのシーンかよ!」
ツナとザンザスの初対面シーン直前。ランボたちがレヴィ雷撃隊に襲われるところ。
「本当だったらここで笹川兄が助けてくれるんだけど・・・!」
了平の気配が無い。
「なら・・・!」
買い物袋を投げ捨て(卵がはいってなくてよかった)三人の前に駆け出した。
「え?!」
「どりゃぁ!!」
バキっ!
思いっきり回し蹴りを食らわす。襲ってきた奴は軽く三メートルくらい吹っ飛んだ。
「わぁ・・・自分でもびっくり・・・って、大丈夫?君ら。」
「う・・・うん。ありがとう、お姉ちゃん・・・。」
「フゥ太!危ない!」
一人吹っ飛ばして油断していた。後ろに現れた雷撃隊の一人に気づくのが遅れた。
「間に合わない!」
向こうからツナが走ってくるのが見えた。次の瞬間
バキっ!
俺達に襲いかかろうとした雷撃隊の一人が吹っ飛んで電柱にぶつかった。
「ボンゴレファミリー晴れの守護者にしてコロネロの一番弟子、笹川了平!推参!」
「・・・ストーリーの通り。このあとは・・・。」
そのあとも襲ってくる奴らを、山本と獄寺が撃退する。
「ったく、なんでアホ牛がリングを・・・。」
「もう大丈夫だぜ。」
そういいながら山本も獄寺もこちらに寄ってくる。とりあえず、俺は関係ないかーと思って投げた買い物袋を拾って帰ろうとしたら、
「おい、お前。」
「はい?」
リボーンに足止めくらいました。
うっわぁ・・・巻き込まれるのは覚悟してたけど・・・もうですか?とか思ってる間にあっち(ツナとか)はあっちで話が進んでいる。
「(あー・・・もうすぐ来るな・・・。)」
ちょっと俺は現実逃避をしたくなった。
「・・・。」
「・・・。」
リボーンv.s.俺のにらめっこが永遠続いております。
その間にもなんかいろいろ話がどんどん進んでる。つーか俺居ても意味無くない?と思うわけでさ。
「すいません、帰らせてください。」
「駄目だ。」
「ガッデム!」
帰らせてくれませんー!!(泣)。
そんなことしてる間にザンザスが登場したりー、スクアーロがわめき始めたりー、ツナ父とバジル君が登場したリーといろいろ混沌(と書いてカオスと読む)・・・!本当、俺(指輪持ってるけど)存在無視されてるよね!(半泣)。
そこでようやくリボーンがツナにリングの説明をすることで俺から注意がそれた。・・・でも俺が帰れる雰囲気じゃないですー・・・。おなかすいたんだけどなぁ・・・。
そして、九代目の勅命が読み上げられた。
―ボンゴレ後継候補者同士のリング争奪戦―
物語が、始まる。俺も、そこに巻き込まれるのだ。そう、思った。