Tri-colore Tourmaline act1
並盛高校の応接室。そこにボンゴレ十代目ファミリーが集まっていた。中心にボスである綱吉、右側に婚約者であり大地の守護者である、左側には護衛兼家庭教師であるリボーンを配し、獄寺、山本、了平、雲雀、ランボ、復讐者の牢獄から開放された骸にその器であったクローム髑髏こと凪。
全員が揃ったことを確認するとおもむろにリボーンが口を開く。
「ここに集められた理由、言わなくても分かってるな?」
それは質問ではなく確認の問い。
「分かってるよ。今度は何?」
隣で綱吉が大きな溜息をつく。
「桜蘭って知ってるか?」
「桜蘭って・・・あの桜蘭?通ってるのが皆大企業やら財閥やら有名人やらの子息ばっかっていうあの桜蘭?」
がちょっと眉間に皺を寄せて言う。
「その桜蘭の理事長からの依頼だ。」
そう言ってテーブルの上に一通の手紙が置かれる。差出人は言うまでも無く、桜蘭理事長である須王譲。それを綱吉は無言で手に取り、内容に目を通す。そしてその表情がだんだんと険しくなっていくことから綱吉にとって、途轍もなく不愉快なものであることが火を見るより明らかだ。
「は―――――――。」
読み終わると手紙をテーブルに叩きつけるように投げ出すとあきれたようにソファの背もたれに凭れかかる。は投げ出された手紙を手に取ると内容を読んだ瞬間ぐしゃりと握りつぶした。
「・・・リボーン様・・・。」
その口から出た声は地を這うように低い。綱吉以外の面々がビクリと固まる。
「十代目・・・さん・・・リボーンさん・・・何て・・・、「クスリだ。」
リボーンのその一言で大体のことを理解する。
「・・・それだけじゃない。こともあろうに須王を貶めようとしている奴らが居るらしい。その関係で高等部に通う息子やその周辺にも危害が及ぶ危険がある。依頼には須王家の息子である須王環とその友人の護衛も含まれている。よって今回は潜入任務になる。その辺の打ち合わせは明日、向こうが指定してきてる時間と場所で、護衛対となる人間との顔合わせもかねて行われる予定だ。その場には一応守護者全員で行ってもらうが、実際に任務に就くのはせいぜい五人だ。そのメンバーをあらかじめ決めておく。」
リボーンの言葉に全員の表情が引き締まる。
「ツナ、お前がメンバーを決めろ。その場その場でふさわしい人材を選ぶのもボスの仕事だ。」
にやりと笑ってなんだか丸投げされた感も否めないような気もしなくもないセリフをのたまった家庭教師様に一つ大きな溜息。
「・・・うん。それじゃぁ・・・俺と・・・、クロームと武と隼人。この五人。」
どーよ、と言わんばかりにリボーンに視線を向ければ、満足そうに頷く。
「あ、クロームはさすがに”クローム髑髏”じゃアレだから”六道凪”って名前で行ってもらうからね。」
「ボスがそういうなら。」
「じゃぁ任務はこの五人で。いい?大気メンバーにもおいおい指示は出すから。」
『Si、Boss。』
わかってる。物凄く支離滅裂なのはわかってる・・・!だから石は投げないで・・・!!(泣)。