Tri-colore Tourmaline act10

帰り道。ハルヒを挟んで右側に、左側に凪基クローム(ちゃんと歩道を右側通行)が並んで歩いている姿はちょっとした目の保養だ。すれ違う人たちが必ず振り返るぐらいには。

「では、ハルヒはホスト部に借金を?」
「そうなんです。最近はなんかその辺も忘れ去られてる気もしなくも無いですし、自分も割りと楽しんでますけどね。」
「・・・でも・・・男の子のふりって・・・大変・・・。」
「あはは、もう慣れました。」
なんて会話をしているうちにハルヒの暮らすアパートへ。
「では、私達は隣の部屋に居ます。後でご挨拶にも伺いますわ。」
「また・・・後で・・・。」
「うん。」

その後、挨拶に行った藤岡家で出勤前のハルヒ父・蘭花に捕まり、いろいろと質問攻めにされたことは言うまでも無い。

次の日。それぞれの護衛対象と共に投稿し、何事もなく一日は過ぎて行き、放課後。例の如くホスト部の部室である第三音楽室でくつろぐボンゴレファミリー。それでもホスト部メンバーから目を離すことは無い。
いらっしゃいませ。
新たなお客様が着たようで、部屋の扉が開く。と、そこにはおずおずと入ってくる女生徒と、その後ろに見知った姿。
ー!」
「あら、ランボ。」
案内してきた女生徒の後ろからそっと覗き込み、の姿を見つけたとたんに満面の笑みを浮かべて自分に飛びついてくるランボには苦笑する。
「えっと、私はこれで・・・、」
「うむ!極限に助かったぞ!」
案内をしてくれた女生徒に礼を言って、何事かと言う顔をする人たちの間をすり抜けてランボを膝に乗せているの元へ。
「こら、ランボ!勝手にいってはいかんではないか!」
「う・・・ランボさんはいいこだからちゃんとごめんなさいできるだもんね!」
ごめんなさい。
と、の膝の上からぴょこんとと降りてお辞儀をするランボに「キャーv」というお嬢様方の黄色い悲鳴が響いた。
「くぴゃ!」
「大丈夫ですよ。ランボが可愛いだけです。」
「?ランボさんは可愛いじゃなくてかっこいいんだもんね!」
「はい。かっこいいランボさんと了平先輩はどのような御用で?」
慣れたように紅茶を飲む綱吉や、ランボと了平の登場によりざわめく教室。表情に出さないまでも少しおろおろとしているクローム。いい加減にこの状況に切れて怒鳴りだしそうな獄寺にそれをなだめる山本といろいろ有る意味マイペースなメンバーの中でだけが一人のほほんとしたやり取りをしている。有る意味大物だ。ホスト部メンバーは面白そうに眺めている。
「うむ。俺はランボの付き添いだ。ランボ。」
「リボーンがたちに持ってけっていったんだもんね!」
はい!と背負っていた牛リュック(ツナママお手製)から取り出した紙の束をたちに渡す。それにざっと目を通すと少し眉間に皺がよるが、すぐににっこりと笑って綱吉はランボの頭をなでてやる。
「うん、ありがとう。はい、ご褒美。」
「わーい!葡萄飴だもんねーv」
きゃっきゃと喜ぶランボに苦笑。
「お兄さんもありがとうございました。」
「いや、雲雀や骸が来たら色々と大変なことになるからな!」
「・・・あいつら来る気だったんですか・・・。」
「骸が騒いだが雲雀が極限に止めていたぞ!」
ありがとう雲雀さん・・・!
綱吉は本気でそう思ったとか。
「それでは俺達は帰るぞ!ランボ!行くぞ!」
「バイバイだもんねー!」
きゃっきゃとはしゃぎながら帰っていく了平とランボが居なくなった後。が質問攻めになったのは言うまでも無い。
ランボの初めてのおつかいでした!(おい)。闇猫の書く小説では笹川兄はわりと常識人になります。あまり面白いキャラ目指してはいません(おい)。ランボはここ数年でいい子になりました(え)。