Tri-colore Tourmaline act12
鉄扇の炎を消し、ホルスターに戻すと、にっこりと微笑みながら振り返る。
「二人とも大丈夫ですか?」
「私は大丈夫・・・。」
「あ・・・うん、自分も何とか・・・。あの男の人たちは・・・、」
「今回の犯人・・・といっても下っ端ですわ。大丈夫です。殺してはいませんわ。私の炎反応でじきにファミリーのものが回収に参ります。」
「炎って・・・、」
先ほどのが鉄扇に燈していた炎を思い出したのだろう。
「んー・・・そうですわね・・・まぁ、企業秘密ということにしておいてくださいな。」
さぁ帰りましょう。
なんだか綺麗にはぐらかされた気がするが。とりあえず家へと帰るのだった。
次の日、学校へ行けば案の定綱吉たちもピリピリした雰囲気を放っていて。
「・・・綱吉たちもでしたのね・・・?」
「・・・もだったんだ・・・。」
まったく、数が多いだけでうっとおしいったらありゃしないよね。
と、呟く綱吉は何かちょっと黒かった。
放課後、例の如くホスト部部室である第三音楽室へ集まった面々。ハルヒや環たちがお嬢様たちを接客している中で、恥のほうにおかれたソファ席で前日にあったことを報告しあうボンゴレファミリー。
「あぁ、やっぱり隼人と武のところにも行きましたのね。」
「あぁ。もちろん返り討ちにしてやったのな!」
「ったりめぇだ。あんな下っ端にやられるなんざボンゴレ守護者の名が廃るってんだ!」
なんだか黒い発言の山本に対してけっ、と鼻で笑う獄寺。
「それは十全。で、もう一つのほうはどうなってる?」
「はい。理事長に許可を取り、各所にカメラを設置してあります。現場を押さえるのも時間の問題だと思われます。」
「うん。中和剤のほうもヴェルデに急がせてるし・・・これ以上被害が広がるのは防ぎたいところだね・・・。」
そんな真剣な会話もほとんど回りに聞こえないぐらいの声量で話しているあたりボンゴレクオリティー←
「ねぇねぇ〜なんのお話してるの〜?」
ぴょこん、とモリ先輩を引き連れてハニー登場。興味津々と言った表情でソファの後ろから覗き込んでいる。
「いえ。まぁ企業秘密・・・といっても先輩達にも関係あることなんですよね。あ、先輩達のほうは昨日大丈夫でしたか?」
何が、とは言わない。
「ん〜なんか変な人に囲まれたけど全然大丈夫!」
返り討ちにしちゃったv
なんて、花を背負って言うハニーは最強かもしれない。後ろでモリ先輩も頷いている。
「・・・綱吉・・・この二人ボンゴレにスカウトしません?」
「・・・うん。俺もそう思った。リボーンに相談しとく。」
なんて綱吉とが話していることは知らず。
前日と同じく常陸院ブラザーズにいじられたり環が絡んできたりそれを更にいじり倒したりしながら一日が終わるのだった。
ハニー先輩とモリ先輩は最強だと思う(笑)。