Tri-colore Tourmaline act3

次の日の放課後。ツナ率いるボンゴレファミリー一同とリボーンは仲介役であるディーノの来るまで指定された場所へと向かっていた。・・・一台の車に総勢十一人とかちょっと混沌・・・!微妙に口論とか起こっております。
「・・・おーい、喧嘩すんなよーそろそろ着くぞ。」
助手席からディーノに促されれば目の前には都内でも有数の高級ホテル。入口の前に止められた車から降りれば、いやおう無く気も引き締まる。
「さぁ、行くよ。」
『Si。』
一同はホテルの中へと歩を進めた。

一方。ホテルの最上階。所謂スイートルームには前日理事長室に集められたメンバー―環を筆頭としたホスト部部員達―と理事長である譲が集まっていた。
「・・・環先輩・・・自分帰っていいですか・・・。」
「もう少しで時間だから。もう少し待とうなハルヒ!」
「「殿が張り切りすぎて予定時間の三時間も前に集合したのがいけないんだよー。」」
既になんだかげんなりしているハルヒ。
そしてさらに三十分ほどして予定された時間。
プルル、ガチャ。
「はい。」
『キャバッローネのディーノ様と、そのお連れ様が到着いたしました。』
「あぁ、通してくれ。」
部屋に備え付けられた電話からもれ聞こえた名前に驚きの表情をする。そんな様子にハルヒだけが首をかしげる。
「そんなに驚くほどの人なんですか、その・・・”ディーノ”さん?って人は。」
「というか『キャバッローネ』のネームバリューがだな。日本でこそそんなに名前は知られていないかもしれないが、イタリアのほうではかなり有名だ。日本でも有名な”ボンゴレ”グループと提携していて主に警備会社を経営している。他にも”ボンゴレ”グループとの協力会社は多数だな。」
鏡夜の口からすらすらと出てくる『キャバッローネ』の経歴にちょっとびっくり。
「「さらにそこの社長が超美形なんだよねー。」」
「・・・なんで光と馨が知ってんの?」
「「母さんがモデルの依頼したときに会った。」」
あぁ、なるほど。
「しかも本人はかなりの日本フリークらしくてな。イタリア人でありながら日本語も堪能らしい。」
今度は環。
「・・・なんだか途轍もないですね。」
「だが今回のことがそれだけ大事だってことだろうな。でしょう、父さん。」
これからやってくる客人を迎えるために扉の前に立つ父に向けて言えば、なぜか笑い交じりの声が返ってくる。
「そうだな。だが今回ディーノ君は仲介役で、お前達の護衛は別だよ。」
「・・・と、いいますと、」
「まぁ、会えば分かるさ。」
その言葉と同時にピンポン、と部屋のチャイムがなった。
ぐだぐだ過ぎる・・・!