Tri-colore Tourmaline act4
扉が開く。そこに立つのは金髪の美青年―ディーノ―
「やぁ、ディーノ君。無理を言ってすまなかったね。」
「いえ、今回のことがなくても九代目から調査の話は来てましたからね。」
そう促されるように部屋に入る。
「ほら、ツナたちも。」
「はい。」
ディーノの後ろから入ってくる自分達と同年代ぐらいの少年少女たちに少々困惑しながらも、環たちも促されてソファに座る。
それを確認するとディーノは自己紹介と、入ってきた少年少女―ボンゴレ十代目ファミリー―を順に紹介する。まさか自分達と同年代の少年少女が世に名高い”ボンゴレ”であり、そしてそれが、マフィアなどと言われ、驚かないわけが無い。
慣れた様子でリラックスするボンゴレファミリーに対し、相変わらずカチコチに固まっている桜蘭ホスト部メンバー。
「そんなに硬くならないでください。俺達、同い年なんですから。」
「・・・そ・・・それは・・・、」
「ランボは小学生だけどね。」
それはそれで驚きだけど。そして一人だけデータを取っている鏡夜。・・・恐ろしい。
「まぁ、こうしていても埒が明かないので、依頼の内容を確認させていただきます。」
「あぁよろしく頼むよ。」
譲に促されて事前に渡されていた資料を広げる。もうホスト部メンバーはそれを唖然と見ているだけ。
そして事前に確認していた依頼内容を今一度確認する。
「間違いないよ。そのための転校の準備ですが・・・、」
「それなら問題無いよ。」
そこで相変わらず高校へあがっても学ランに『風紀委員』の腕章がトレードマーク(笑)な雲雀が口を開く。
「赤ん坊と綱吉の指示で既に『短期交換留学』ってことで話はつけてあるよ。」
「だそうです。」
さすが恭弥。やることが早いです。
ニコニコとが拍手を送る。ただし、その手段が確実に「話し合い」と言う名の「脅し」だったんだろうなというのは口には出さない(無理)。
「全員が、というわけにはいきませんから、こちらからは既に五名、選んでありますのでそちらからも五名、『留学』する生徒を選出しておいてください。」
「三日後から、ってことになってるから。」
「と言うわけですので、よろしくお願いします。」
なんかもう綱吉、雲雀、譲の三人でさくさくと進んでいく話し合いにホスト部メンバーはついていけない。ボンゴレ側はもう何か慣れているというかなんというか。
「では、三日後から。よろしくお願いします。」
その日の顔合わせは本当に「顔合わせ」で終わったような気がしたホスト部メンバーだった。
む・・・無理やり・・・!そして雲雀さんが偽物すぐる・・・!