恨鬼を払いきり、とりあえず、天一の外傷だけ”癒しの風”で治療する。
「ごめん。俺の力じゃ外傷しか治せない･･･。」
「それでもいいさ。ありがとよ。」
そうしているとようやく昌浩と騰蛇のご到着。
「くぉらぁあ！！！てめぇ！俺を置いて行くな！！」
「えぇ〜。すーちゃんだったら簡単に追っかけてくると思ったんだけどぉ？」
既に黒耀からすーちゃんに変化しているすーちゃんにえへvと首を傾げてみれば、飛び蹴り(猫の姿で)が後頭部にクリーンヒット。
「いーたーいー(半泣)。」
「うっせぇ！自業自得だ！馬鹿！」
「う゛ー･･･納得いかないー。」
んなことをしているとすぱーんと素晴らしくいい音がして昌浩が朱雀にひっぱたかれたのが見えた。朱雀はそのまま昌浩に棄て台詞を残すと、天一を抱き上げて消えてしまった。･･･逆ギレ？
「･･････なんで俺が殴られなきゃいけないんだ･･･？」
「あー、まぁ、その、なんだー」
意味が分からないと首をかしげる昌浩に騰蛇が言いよどむ姿がおかしくて。
「もっくんっ、同じ火将だろう！？しかも朱雀のほうがどう見たってもっくんよりか年下じゃないかっ！ちゃんとしつけろよっ！」
「同じ火将だからって、それはどういう理屈だ畜生っ！俺にそんな責任はないっ！」
「責任転嫁するなっ、物の怪の分際でっ！」
「なにおぅ！？それとこれとどう関係があるんだ清明の孫っ！」
「孫言うな――――っ！」
「ねー、そろそろとっしーどうにかしてあげないと死んじゃうよー。」
清明の孫と物の怪の言い争いを見つつ、その足元で唸る敏次をちょっとだけ哀れだと思った。

敏次放置(苦笑)。
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