天使の子守唄 六花に抱かれて眠れact2
高淤の神がお帰りになると同時に昌浩は気を失ったように倒れこむ。それを間一髪のところで彰子が受け止め、大きく溜息を吐く。
「彰子、大丈夫?」
「完全憑依してたからな。神気は昌浩の中に隠れてはいたが・・・あれでも神だ。相当なもんだっただろう。」
疲れたような顔をする彰子に声をかければ、いつの間にか猫の姿に戻ったすーちゃんが足元から彰子を見上げる。
「うん、大丈夫。ほんとに、神様だったのね。あの、貴船の・・・」
「あんまり認めたくはないがな。」
すーちゃんが苦々しげに呟く。・・・そんなに嫌なんですか、すーちゃん。
「・・・もっくん、貴船の神様って・・・」
「気まぐれなんだ。神だけに、こちらの都合など考えもしない。」
迎えるこっちの身にもなってくれと、もっくんは頭を抱える。
「・・・俺は姉上に振り回されて慣れたがな・・・。」
すーちゃんはどこか遠い目をしている。・・・神様も大変なんだなぁ・・・。
「っていうかさ、もっくん。これ、昌浩は知らないの?」
「知らないぞ。知ったら知ったで衝撃だろうからなぁ。まぁそのうちに知ることもあるだろうから、今は黙っておいてやってくれ。」
「へーい。」
「わかった。」
よいしょと、気を失っているというか、完全爆睡状態の昌浩を茵に運ぼうと四苦八苦してる彰子を手伝おうと手を伸ばしたところ、もっくんが思い出したように呟く。
「あー、でも彰子、お前、結構大変かもなぁ。心しておかないと。」
「そうだな。がんばれよ。彰子。」
すーちゃんにまで応援されて彰子は何が何だか分からないと、行動をストップさせる。
「そうだね、彰子、がんばれ!」
「え、何が?」
本当に何も分かってないんだ。そんなところも可愛いんだけどね。
「高淤の神は、女神だ。」
すーちゃんの爆弾により、昌浩の体は彰子の手からずり落ちた。
あれ?名前変換が無い・・・?(苦笑)。そしてすーちゃんも高淤の神とはれる神気を持ってるんだけどその辺はスルーしてください(爆)。
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