天使の子守唄 黄泉に誘う風を追えact7
「のぉぉぉぉぉぉおおおお!」
。満二十二歳。初バンジーは紐ナシでした。
穴と言えば『不思議の国のアリス』。駄菓子菓子。アリスのウサギ穴とは似ても似つかない穴に落とされしばし。一瞬意識を飛ばしかけたが、直に絶叫しつつ、地面とオトモダチする前に翼を出して済んでで着地。・・・危なかった・・・。まじ、死ぬかと思ったぞ・・・。
全力疾走中の心臓を落ち着かせ、あたりを見回せば・・・なんかやな雰囲気・・・。しかも
「誰もいねぇし。」
みんなばらばらに落ちたらしい。・・・せめてすーちゃんだけでもいれば楽(爆)なんだけど。
とりあえずみんなを捜そうと、歩き出した途端、
「昌浩、避けて!」
「へ?」
目の前を太陰の風が凄い勢いで通り過ぎた。
「太陰!」
次いで昌浩の叫び声が聞こえた。
「んもう、きりがないったらありゃしないっ!来るなーっ!」
太陰はなんだかモンスターとバトル中。・・・なんかものすごい事になってるなぁ・・・。
「!」
「あ、すーちゃん。」
どうしようかなー・・・とか思ってたら後からすーちゃんの声がしたので振り向けば、
「・・・すーちゃん言うな。」
「ゴメン、黒耀。」
黒耀になっているすーちゃんを見上げてちょっとホ。
「よかった。ちゃんと合流できた。」
「それはこっちのセリフだ。・・・で、あれはなんだ。」
「・・・ん。妖怪大戦争?」
「・・・。」
「冗談だよ。」
俺の存在は完全に気づかれてない。・・・それはそれで悲しいかな。そんなことはどうでもいい感じに妖怪大戦争もとい、化け物退治が繰り広げられている。もう、それはものすごい勢いで。その内に化け物の一匹が俺の方に突進してきたので
「”水の龍!”」
「!」
「・・・やっと気付いたー。」
魔法でぶっ飛ばしてみれば、ようやく俺の存在に気付いてくれた太陰が嬉しそうに名前を呼んでくれる。その間も化け物が次から次へと襲い掛かってくる。キリがない・・・!
「いい加減にしろ!」
「もう、こっち来ないでー!!」
死神の鎌を顕現させ、太陰と一緒に化け物を倒していくが次から次へと湧いてくる。
別の方向では黒耀も群がる化け物とひたすら戦っている。本当にキリがない。そして、
「紅蓮!」
昌浩の嬉しそうな声が響いた。