天使の子守唄 プロローグact8
「・・・勝っちゃったの?俺・・・。」
俺の目の前にはしりもちをついて、俺に刀を突きつけられている青龍の姿があった。
黒耀の一言で俺は青龍とバトることになってしまった。
俺は嫌だと拒否っても相手である青龍はやる気マンマン。目が「叩きつぶしてやる」と申しております。怖えぇぇぇぇぇ!(泣)。
「・・・黒耀・・・俺バトル経験これっぽっちもないんですが。というか格闘技なんて向こうにいたときからこれっぽっちも縁がございません。」
「大丈夫だ。兄上が与えた力は身体能力もアップさせている。戦おうと思えば、身体が勝手に動く。」
「んなむちゃくちゃな!」
いろいろと訴えてみるが総じて却下された。
「いいじゃねぇか。姉上が与えた武器っつーのも試してみるチャンスだぞ?」
・・・黒耀が物凄く楽しそうです。そういやスサノオ尊って結構好戦的な神様だったなぁ・・・。なんて考えてるうちに清明様が結界をはっています。・・・バトること決定ですかー・・・そうですかー・・・頑張ります・・・殺されない程度に。
俺と青龍は庭に降りて向き合う。
「ふん。軟弱な人間ごときが俺に勝てると思うな。」
「・・・半分神様にされてしまったんですがねー・・・。まぁ半分は人間だからあながち間違っちゃいないが・・・。」
なんてつぶやいてるうちに青龍は大鎌を出現させて構えている。・・・怖い!
しかもいつの間にか見物人増えてる!?
清明様はもちろん、十二神将全員そろってる・・・?!よく見ればいつの間にか帰ってきている昌浩にちゃっかり彰子様(だったよね)もいるし?!昌浩のお父さん(かな)もいる・・・。なんでこんなことになってるのかなぁ・・・涙出そう・・・(半泣)。
「うぅぅ・・・死なない程度にお願いしますー・・・。」
「・・・まぁ神将は『人』を傷つけてはいけないという理がある。が、お前は半分は神なのだろう。なら、多少は平気だろう。」
どんな理屈?!
本当に涙が出そうな勢いでとりあえず俺も使用武器を考える。相手は大鎌。この力を貰った時から考えていた武器。近距離用と遠距離用、一撃必殺系みたいのがいいかなと思っていた。今回はとりあえず近距離用で。
「・・・manifestation<顕現>。『斬魄刀』。」
呟いて左手の甲の飾りに手をかざせば日本刀が出現する。
あー驚いてる驚いてる。そーだよねー。ただの小娘がこんな武器出すとは思わないもんねー(苦笑)。
考えていた武器その一。『斬魄刀』。言わずもがな元ネタは『BL○ACH』(苦笑)。
「そーだ。黒耀ー。これって技も出るー?」
「でるんじゃねーの?姉上のことだからお前がやろうと思えば何でもできるようになってると思うぜー?」
「わー・・・いろんな意味で最強ー・・・。」
・・・使わなくてすむことを願いたいなぁ・・・。何て考えながら俺は刀を構える。
「行くぞ!」
青龍の一言で、俺たちのバトルは開始された。
「すっごぉい!青龍に勝っちゃったぁ!」
「ぐぉ!」
刀をしまい、戻ると女の子にタックルされました。あ、変な声出ちゃった・・・。
「コレなら青龍も認めざるを得ないな。」
ふっと、声のしたほうを見れば黒髪ショートカットの『姐さん』な雰囲気を纏ったおねーさん。・・・カッコイイなぁ・・・。
「あたしは十二神将が一人、勾陳。あたしは清明がいいというのなら、あんたがここに住むというのに異論はないよ。」
「同じく、太陰よ。あたしもいいわ。清明がいいというのなら。」
にこにこと勾姐さん(と密かに呼びたい)と太陰は歓迎してくれるらしい。
「えっと、よろしくお願いします・・・?」
とりあえずは・・・つかみはOKってとこでいいのかな・・・?
青龍より強いってドンだけだよという突っ込みはなしの方向で(え)。
とりあえず太陰と勾陳に懐いてもらいました(え)。
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