幸福の欠片〜act12〜

「…、あんな奴がいるところのマネージャーなんて…大丈夫か?」
弁当を食べながらに尋ねます。ちなみに僕の弁当は純和風な白いご飯に煮物やきんぴらなんかのおかずで、は可愛らしいサンドイッチです。
「んーまぁなんとかね。テニス部ファンのいじめはきっついけど、テニス部自体はそんなに悪くないし。…問題なのはさっきの桃城君ともう一人、謎の猫語を話す菊丸先輩くらいかな。それにあたしテニス好きだし。」
がいいんならいいけど。」
にっこり笑って応えられたらこっちも反論しようがありません。
「そだ。今日は放課後は?」
「…悪い。今日は本業の方で用事があるんだ。ちょっと挨拶に行かなきゃいけなくて。」
思い出したように聞いてくるに僕はすまないと謝ります。
「挨拶って?」
興味津々ですね。…幼い頃から変わってないです。
「僕が所属してる組織の大本のボスがこっちにいるらしいんだ。だからついでに挨拶して来いって。」
苦笑しながらも説明をします。
「へー。ボスってことはやっぱり映画に出てくるみたいなダンディーなおじ様?」
「いや、僕達と同じ中二らしいよ。もっともまだ先代が現役だから候補だけどね。」
きらきらと目を輝かせて聞いてくるにやっぱり苦笑しながら応えます。
「えー!タメなのー!?凄いねー。」
本気で驚き、感心しているを見ているとこっちまでなんだか楽しくなってきます。
「ねぇ!あたしもその人に会いに行きたい!」
「うん、いいよ…って!えぇぇぇ!」
やば。普通に流しそうになりましたよ・・・。
「だってがお世話になる人でしょ?だったらあたしも会ってみたい。」
会ってみたいって…そんな簡単に…。
「…別に連れてくのはいいんだけど…僕たちのこと知ってるし。いいんだけど、、部活は?」
「さぼる!」
いや…そんな堂々と言われましても…。
「…そんなに行きたい?」
「行きたい!」
…言い出したら聞かないですからね…駄目って言っても着いてきますよね…。
僕は大きなため息をはいて
「いいよ。連れていってあげる。」
「やったぁvv」
無邪気に本当に嬉しそうに喜ばれるとちょっと複雑ですけど。

キーンコーンカーンコーン

「あ、予鈴だ。戻んなきゃ。」
「うん。」
「それじゃぁ放課後。今度はあたしがの教室行くね!」
「わかった。」
そう言って立ち上がり、それぞれ教室へと向かいました。
お弁当タイム。次回はツナたちが登場する予定です。
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